(イラスト著作権は東方ICが所有のため転載禁止)
A株市場は先週、多くの投資家を困惑させた。持続的調整に直面して、大勢の投資家が動揺する気持ちを抑えられず、「寝そべって」何もしない人もいれば、金融商品の買い増しを計画する人もおり、さらには資産を分散してリスクに備えようとする人もいた。しかし大幅な調整は、これからさらに多くの良い投資チャンスが出現する可能性があることを意味するとも考えられる。「中国証券報」が伝えた。
証券会社でファイナンシャルプランナーをしている劉さんは、「最近は個人投資家の大半が焦っている。昨年に投資を行ったお得意様の多くは10%から25%の含み損を抱えており、最近はこういったお客様に自分からファンドをおすすめする勇気が出ない」と話した。
動揺する市場に直面して、投資家たちは軒並み意気消沈している。「80後(1980年代生まれ)」の馬さんは、昨年に10数種類のファンドを相次いで購入し、保有する商品の一部は人気のファンドマネージャーが管理するテーマ型ファンドだった。しかし購入から1年あまりがたち、含み損が20%を超える商品が少なくないという。
焦っているのはファンドに投資する人だけでなく、複数のパブリック・プライベートエクイティファンドマネージャーも、「最近は心理的なストレスが大きい」と打ち明ける。「今年のドローダウンは相対的にコントロール可能で、なんとか持ちこたえられるだろうが、今は気持ちの動揺が非常に大きい」と話すプライベートエクイティマネージャーは、先週の大幅調整の時に、微博(ウェイボー)に26回投稿して思いの丈をぶつけたという。
焦る人もいれば、「寝そべる」人もいる。あるファンドマネージャーは「最近は保有する資産を売ることもないし、買い増す資金もない。先のことを予測判断できないので、いっそのこと『寝そべってじっとこらえ』、成長株が徐々に評価を変えていくのを期待するしかない。しかし、たとえ『寝そべって』いても、自分のポートフォリオ内の成長株の質と業績はこの状況を『耐え抜く』だろうと信じている」と強調した。今後の市場の動きについても、「年内にはきっと安定するはずだ」と悲観していない。
別のファンドマネージャーは、「昨年8月以降、投資が急激に難しくなった。市場は駆け引きのような状態になり、『長期的な動きも短期的な動きも見る』へとロジックが変わった。リスクを下げるため、保有する資産をさらに分散させた」と話した。
実際、市場が熱くなって熱さが高止まりする「沸点」の時期と比較すると、市場が冷え込む「氷点」の時期は相対的に良い投資のタイミングであることが多い。銀華基金の分析によると、一般の株式ファンド指数を試算の指標とすると、ファンド発行の「氷点」期にファンドを購入して3年以上保有すると、収益率が90%に近づく。同時に、同じ年の「氷点」期と「沸点」期における投資収益を比較すると、「氷点」期の投資収益は「沸点」期を目に見えて上回るという。
今後の市場の動きについて、華夏基金は、「市場の変動は正常な現象であり、株は上がることがあれば下がることもある。体系的なリスクの出現さえなければ、投資家は過度に悲観する必要はない。振り返れば、パニック的な下落の時期は往々にして資産展開を進めるよいタイミングなのだ」との見方を発表した。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年3月16日