写真家で映画監督の蜷川実花氏の個展「MIKA NINAGAWA INTO FICTION / REALITY(虚構と現実の間に)」が今月19日から6月19日まで、北京時代美術館で開催されており、アート作品約700点が展示され、花の中を歩くような空間が演出されている。中国新聞網が報じた。
今回北京で初の個展開催となった蜷川氏は新型コロナウイルスの影響で、実際に会場にやって来ることはできなかったが、動画で「北京でこれまでの中で一番バラエティーに富んだ個展を開催できて、とてもうれしい。今回の個展は、以前に上海で開催した個展と比べるとかなりスケールアップしており、新たな空間が加わったほか、たくさんの最新作品も展示しており、みなさんに楽しんでもらいたい」とメッセージを寄せた。
今回の個展では、12空間が設置され、5空間で展示されている作品は中国初展示となる。写真作品や映像作品が展示されているほか、没入型3Dアート装置を通して、蜷川氏の約20年の創作の軌跡が体感できるようにも工夫されている。
北京天辰時代文化芸術発展有限公司の謝依諾・董事長は、「2017年に上海で個展『蜷川実花展』を開催した後、新型コロナウイルスの影響で、北京での開催がずっと実現できなかった。その間、紆余曲折を経たものの、私たちにとっては、どうすれば今回の個展をもっと素晴らしいものにできるか、じっくりと考え、準備する時間ができた」と話す。
今回の北京での個展では、蜷川氏が新型コロナウイルス感染症拡大期間中に制作した特別作品も展示されており、現在の生活で感じていることや思いなどが表現されている。また、パラスポーツ選手を撮影したシリーズ作品も展示されている。
独立行政法人国際交流基金会・北京日本文化センターの野田昭彦所長は、「今年は日中国交正常化50周年で、皆さんと日本の出会いが、蜷川実花氏の作品のように、華やかで多彩なものになることを願っている」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年3月21日