工業・情報化部(省)の賽迪研究院はこのほど、中国リチウム電池産業発展指数白書2021を発表した。
同白書によると、2021年第4四半期の中国リチウム電池産業発展指数は307.6で、17年の3倍以上となった。21年の中国のリチウム電池産業規模は324GWhと大幅に拡大し、17年の4倍となった。
世界的に見ると、中国は5年連続で最大のリチウム電池消費市場になっている。21年の世界のリチウムイオン電池市場規模は545GWhで、うち中国が過半数を占めた。21年末時点の中国動力電池生産能力は世界の約70%で、世界10大リチウム電池メーカーのうち中国が6社となっている。
専門家によると、21年の中国リチウム電池産業の急成長の主要因の一つは新エネ車の旺盛な需要によるものだ。中国の新エネ車普及台数は今年4月現在で1033万台にのぼり、世界の自動車産業の電動化モデル転換をけん引する重要な力になっている。
また同白書によると、中国のリチウム電池産業の投資が徐々に西南地域に集中している。西南地域には中国で最も豊富なリチウムやリンなどの鉱産資源があり、雲南省・貴州省・四川省のリン鉱石埋蔵量は全国の40%以上にのぼる。そのためリチウム電池産業のプロジェクトの展開を見ると、投資先は江蘇省や福建省などの東南沿海部から、四川省や貴州省をはじめとする西部の省(自治区・直轄市)に移っている。うち、四川省の21年のリチウム電池プロジェクト投資額は全国一の1706億7000万元(1元は約19.2円)にのぼり、投資総額の約18%を占めた。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年5月24日