今年の中秋節(旧暦8月15日、今年は9月10日)はもう終わったものの、まだカニを食べていないという人も多いだろう。その理由は、今年の夏は極端に暑く、カニの生長も影響を受けたからだ。川に生息するカニの「養殖大省」である江蘇省は南部から淮河の北に至るまで、カニの養殖が盛んだ。では、今年のカニは順調に生長したのだろうか?今月21日、江蘇気象は、カニの出荷時期を予想した「カニの出荷時期マップ」を発表した。 現代快報が報じた。
1961年に気象記録が始まって以来、最も暑い夏となった今年、川に生息するカニの生長にも大きな悪影響を与えた。気温が高くなると、水温も上がり、水草が腐りやすく、水質が悪くなるほか、水中の酸素が少なくなり、カニの生長が遅れたり、死亡率が高くなったりするのだという。そうなると、養殖のカニのサイズが小ぶりになるほか、生産量の減少や価格の高騰が生じることになる。8月下旬から気温が下がり、カニの生長にとっては適した環境となったものの、全体的に見ると、中秋節にカニを出荷することはできず、国慶節(建国記念日、10月1日)前後にずれこんだという地域が多くなっている。
具体的な出荷時期を見ると、江蘇省南部から淮河の北まで、地域によって異なっている。江蘇水産養殖気象サービスチームは、地域ごと、川、湖ごとに出荷時期を予想している。例えば、南京市高淳区は9月中旬、昆山市の陽澄湖は9月末、洪沢湖は国慶節といった具合だ。
最新の天気予報によると、今月中旬から下旬にかけて、気温は高い傾向にあるものの、猛暑日になることはないと予想されている。そして、日中と夜の気温差が激しくなるほか、秋らしい爽やかな気候となる見込みで、川に生息するカニの生長が促進されそうだ。この時期はちょうどカニが最後の脱皮をする時期にあたり、これがカニの規格や生産量、コストパフォーマンスなどに大きな影響を与える。気温が高く、雨が極端に少なかった夏の遅れを取り戻せるという点がかかっている重要な時期なのだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年9月23日