今年の中秋節ではついに十五夜が満月に

人民網日本語版 2022年08月31日16:10

9月を目前に控え、暑さが和らいで涼しくなり、雨も減り、晴れの日が多くなり、月見には絶好のシーズンがやってきた。今年は中秋節(旧暦8月15日)に当たる9月10日に満月となる。科技日報が報じた。

毎年9月7日から10月6日の間に到来する中秋節は、春節(旧正月)、清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日)、端午節(端午の節句)と共に中国の4大伝統祝祭日となっている。昔から中秋節の日には、月を愛でたり、月を祭ったり、月餅を食べたりする慣習があり、今に至るまで受け継がれている。

中国には「十五夜の月より十六夜の月のほうが丸い」という言葉があるように、旧暦の8月16日に満月となることが多い。しかし、北京天文館のシニアエンジニア・寇文氏によると、今年は十五夜にあたる旧暦8月15日に満月となる。具体的には、月が最も丸くなるのは9月10日午後5時59分。同日、北京で月が見えるようになるのは午後6時50分ごろとなる。

旧暦は月の満ち欠けに基づいて決められている。月面のうち太陽光を反射して輝いて見える部分を地球から観測または予測したときの様相は「月相」と呼ばれている。月は地球の周りを公転しており、月そのものが光っているわけではない。1ヶ月の間に、太陽や地球、月の相対的な位置は規則正しく変化し、それに伴い月相も変化する。月の満ち欠けを1周期とする平均朔望の周期は29.53日だ。地球から見て月と太陽が同じ方向となり、月から反射した太陽光が地球にほとんど届かない時を朔、または新月と呼ぶ。旧暦は、朔日を月の始まる日「1日」としている。朔望月は29.53日であるため、月の始まる日「1日」が必ず朔日とするために、1ヶ月の長さが30日ある月と29日ある月を作って調節し、30日の月を「大の月」、29日の月を「小の月」と呼びんでいる。

朔から満月までは14ー15日であるものの、その長さは決まっていない。その理由は、月が地球の周りを回る軌道は楕円形で、地球にから近くなる時もあれば、地球から遠くなる時もあるからだ。また、引力の関係で、月が地球の周りを回る速度は変化し、地球に近い時は速くなり、離れると遅くなる。そのため、朔から満月までの長さは、最短で14日未満、最長で15日以上となる。統計を見ると、満月になることが最も多いのは旧暦の15日か16日で、17日や14日になる月も時々ある。うち最も多いのは16日で全体の約60%を占め、15日は約40%となっている。それで、「十五夜の月より十六夜の月のほうが丸い」という言葉があるのだ。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年8月31日

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