河南省安陽市は今月27日に開いた甲骨文字の研究・伝承活動についての記者会見で、中国文字博物館では、これまで行ってきた甲骨文字解読優秀成果の募集をベースにして、今後も未解読の甲骨文字を段階的に発表することを明らかにした。これは、多くの人が甲骨文字の研究に積極的に参加するよう呼び掛け、社会で甲骨文字解読のブームを起こすことを狙ったものだ。
中国文字博物館の魏文萃副館長によると、すでに発見されている甲骨文字は約4500文字で、そのうちすでに意味が解読できたのは約1600文字という。つまり、約3分の2の甲骨文字の意味が依然として解読できていないということだ。中国文字博物館は2016年10月から2019年10月にかけて、甲骨文字解読優秀成果の募集を2期に分けて開催してきた。2017年9月30日の時点で、論証報告65本の応募があり、専門家の一次審査、最終審査を経て、復旦大学の蒋玉斌氏が一等賞1編を獲得して、賞金10万元(1元は約19.1円)を手にした。また、清華大学の王子揚氏が二等賞1編を獲得して、賞金5万元を手にした。その後、第2期が開催され、2019年10月31日の時点で、論証報告84編の応募があった。第2期の甲骨文字解読優秀成果の一次審査は終了しており、現在最終審査が行われている。
中華文明のルーツ探しプロジェクトにおいて、甲骨文字研究が積極的な役割を果たすようにすべく、中国文字博物館は今後も甲骨文字解読優秀成果の募集を続ける計画。未解読の甲骨文字の解読に積極的に参加し、専門家委員会の鑑定の結果解読が認められた場合、1文字当たり最高で10万元の賞金が授与されることになっている。
第一段階として、未解読の甲骨文字500文字が、専門家の論証を経て中国文字博物館の公式プラットフォームでまもなく発表される計画となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年12月30日