重慶市、農村振興を支援する32の画期的な農業技術を発表

果物として食べられるダイコン、中国の冬アブラナの含油量の最高記録を更新したアブラナ、魚類・野菜の共生を実現したスマート化工場……1日に行われた重慶市農業科学院「2023年科学技術成果発表会」で、近年独自に研究開発された32件の科学技術成果と研究開発中の10件の中核技術が集中的に発表された。春耕に備え、農業技術の画期的な成果を早期に転化・実用化させ、地方の農業発展に寄与し、農村振興を支援する。科技日報が伝えた。

「当チームは成長期が約180日の早熟材料の選定に成功した。それを高含油材料と交雑させ、選定・育成した後、アブラナの収穫期を4月中旬に早め、稲の播種シーズンとずらすことで、アブラナを植える耕地を増やせる見込みだ」。重慶市農業科学院水稲研究所副所長を務める同市アブラナ産業技術体制首席専門家の黄桃翠氏は発表会で、その最新の研究成果を発表した。

重慶アブラナイノベーションチームのリーダとしての黄氏は、長年にわたりアブラナの品種育成に取り組んでいる。育成した「慶油」シリーズの品種は中国の冬アブラナ含油量の最高記録を2回更新した。「慶油」はすでに農家が好んで栽培し、企業が好んで収穫する人気商品になっており、長江流域の主要産地での栽培面積は200万ヘクタールを超え、毎年40万ヘクタールのペースで拡大し、100億元（1元は約19.1円）の経済効果を創出している。

重慶初の高品質ハイブリッド香り米、レモン葉脈黄化病のドローンによるスマート診断技術、魚類・野菜共生AI（人工知能）工場、山間部無人果樹園スマート管理プラットフォーム……普段は耕地と実験室で忙しく働いている農業専門家らは、自身の大きな成果を手に発表会に誇りを持って登場した。これらの成果には、心を込めて選定・育成した高品質・高生産量の新品種があれば、現代農業産業の発展に必要なスマート化新技術もあった。

重慶市農業科学院は創立から17年にわたり、400種以上の農作物新品種を育成し、500件余りの特許を取得した。高温逆境高品質稲品種の育成、含油量が非常に豊富なアブラナ新品種の創出、加工型トウガラシ品種選定・育成などの分野で、中国で影響力を持つ複数の画期的な成果を上げた。（編集YF）

「人民網日本語版」2023年2月2日