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百度(バイドゥ)は7日、昨年登場した対話型AI(人工知能)である「ChatGPT」に類似する製品を今年3月に打ち出す予定で、現在はリリースに向けたラストスパートの真っ最中であることを明らかにした。
米国のAI研究・開発企業のOpenAIが2022年11月に打ち出したChatGPTは、世界中で爆発的な人気を集めるAI製品となっている。人の言葉を学習しそれを理解することによって会話ができるほか、会話の前後の流れから双方向のやりとりを行なうこともでき、さらには電子メール、動画シナリオ、文章の下書き、翻訳、コーディングなどの任務を担うことも可能で、仕事や学習の効率を高めるツールとして期待されている。23年1月末現在、ChatGPTの月間アクティブユーザー数は1億人を突破して、これまででユーザーの増加ペースが最も速い消費レベルの応用プログラムになった。
百度のChatGPTに類似する製品のプロジェクト名は「文心一言(アーニー・ボット、ERNIE Bot)」に決まった。3月中に内部テストを終えて一般公開される予定だ。
百度は、「当社はChatGPT関連の技術をすべて持っている」としている。AIの4層構造において、基層の半導体、ディープラーニング(深層学習)の枠組、基盤モデル、最上層の検索などの応用を含め、フルスタックの状態にあり、そのうち「文心一言」は基盤モデルに位置する。百度は数十年にわたってAI分野に深く取り組み、産業レベルの知識統合化による知識拡張表現・「文心(ERNIE)」があり、モーダルと言語を超えた意味の深い理解と文章作成の能力も備えている。
現在、世界のテクノロジー大手企業がChatGPTに類似した技術・製品をめぐる競争に続々と参入している。マクロソフトは3年前、OpenAIに10億ドル(1ドルは約131.0円)を出資し、最近になってさらに100億ドルに上る追加出資を行なったことも明らかになった。同時に自社の製品とChatGPTとの深い融合も急ピッチで進めている。一方で、グーグルはChatGPTと競合する製品として、チャットボット「Bard」を打ち出すことを発表した。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年2月8日