絵画はこれまでずっと「視覚の芸術」と見なされてきた。一般的に、絵画を学ぶとは配色、構図、線を理解することだったが、人工知能(AI)が絵画の分野に進出すると、絵画の世界が急速に変化し、インターネットにはAI絵画のキーワードについて学ぶカリキュラムも登場するようになった。「揚子晩報」が伝えた。
絵画の勉強の「いろは」が、線を学ぶことからキーワードを学ぶことへと変化した。
人とAIの思考方式には、本質的な違いがある。ギャップを埋めるため、デジタル時代にはユーザーがよく使う「キーワード」は人の頭脳とデジタルの世界を結ぶ「架け橋」になった。花や草木、鳥獣、動的な人物・静的な人物……AIアートでは、どのような情景でもキーワードを変換して描き出すことができる。
人間に比べて、AIには無限の想像力が備わっているように見える。しかし、人間には模倣して学ぶ能力が備わっているのと異なり、AI絵画には非常に明らかな不確実性という致命的な欠点がある。
この不確実性とは、同じヒントを与えても、絵画プラットフォームが出した画像が全く異なったものになる可能性があることを指す。絵画描写に関わる語彙を英語では「tag」と呼び、キーワードの先頭や最後にかっこ、記号、ダッシュをつけるかどうかによって、敏感な「AI絵師」はそれぞれ異なった画像を生み出す可能性がある。
そのためユーザーはテストを繰り返し、「AI絵師」がどういう時に自分のニーズに合った画面を生み出すのかを予測する必要がある。
「絵画描写に関わる語彙」のニーズの高さを踏まえて、ECプラットフォーム、オンライン中古品取り引き市場、SNSなどで、大量のキーワードの「パッケージ」を販売する人が出てきた。
ネットワークの追跡調査から、キーワード販売ビジネスが登場したのは大体今年3月ということが分かっている。当時、微信(WeChat)の公式アカウントに建築の設計図関連のAI生成キーワードを500元(1元は約19.6円)で販売するとの投稿があり、多くのネットユーザーが成り行きに注目していた。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年6月12日