海南省文昌市の文昌国際航天城にある海南商業航天発射場の建設現場で、1番打ち上げ施設射座点検塔の主体工事が5月に完成し、現在は回転プラットフォームの設置が行われている。2番打ち上げ施設と3番打ち上げ施設は加速的に建設中だ。中国新聞網が伝えた。
2022年7月着工の海南商業航天発射場は、中国で現在唯一の商業宇宙打ち上げ場だ。海南文昌航天発射場の初の打ち上げが2016年に成功し、「華僑の故郷」と呼ばれる文昌はこれで宇宙と縁を結んだ。文昌国際航天城が2020年6月、「海南自由貿易港建設全体案」の発表に合わせて、正式に発足した。
文昌国際航天城スタートエリアの航天城産業サービスセンタービルからは、海南文昌航天発射場と海南商業航天発射場を遠く眺めることができる。また付近で建設中の衛星組立・テスト施設、リモートセンシング衛星総合データ応用プラットフォームも見える。
文昌国際航天城管理局の董承華常務副局長は、「文昌国際航天城はすでに37億元(1元は約19.9円)近くのインフラ投資を行ってきた。現在ロケット、衛星、データ産業チェーンのリーディングカンパニーや研究機関が続々とパーク内に入居してきている。航天城の産業チェーンエコシステムが徐々に形成されている。パーク内には現在、宇宙関連企業205社が集まっている。今年第1四半期のパークの売上高は前年同期の3.39倍となる40億6500万元にのぼった。今後は立地的優位性、商業宇宙産業政策、海南自由貿易港の「3つの優位性」を十分に利用し、科学技術イノベーションの先進地、宇宙産業の集積地、国際協力の根拠地を構築する」と述べた。
中国の宇宙事業の急速な発展に伴い、文昌の毎回の打ち上げでは多くの観光客が集まる。少ない場合は5万人、最も多かった場合は18万人に達した。文昌市市長を務める文昌国際航天城管理局局長の劉衝氏は、「海南商業航天発射場は文昌にとって非常に重要で、ロケット産業チェーンを文昌に集積することを牽引する。以前はロケットは別の場所で生産され、組み立てられた後、文昌に運び込み打ち上げられていた。将来的には文昌で組み立て、出荷後すぐに打ち上げることになる。海南商業航天発射場が完成した後の2−3年の毎年の打ち上げ回数は4、50回にのぼり、ほぼ一週間当たり1回打ち上げることになる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年6月28日