ヴィッキー・チャオ初監督作 主演女優が語る撮影現場 (2)
-----趙薇が演じた人気ドラマのヒロインにそっくり
試写を見た人は、劇中のヒロイン鄭微は、かつて趙薇が演じたドラマ「還珠姫 ?プリンセスのつくりかた?」のヒロインにそっくりだという感想を述べている。それについて、楊子●は否定はせず、逆にこれは監督の意思だとして、「このようなキャラクターは趙薇監督が得意とするもので、私は監督の要求通りに演じればいいだけだった」と語った。鄭微が講堂で「紅日」を歌うシーンでは、監督自ら舞台に立って、演技を見せてくれたという。「もし監督がいなかったら、鄭微というキャラクターの感覚をつかむことはとても難しかったと思う」と語った。ちなみに、このシーンでは、楊子●は自分の自慢の歌声を披露している。
-----気恥ずかしかったキスシーン
今回、楊子●は韓庚と趙又延と多くのキスシーンを撮影し、ファンたちから嫉妬されている。「ファンはきっと羨ましいと思う。私ですか?私もラッキーだと思う。でも、撮影しているときは何の感覚もなく、とても緊張した。それと申し訳ない気持ちだった」と笑って語った。韓庚とのキスシーンでは、キスをしすぎて唇が腫れてしまったことも明かした。趙又延とのキスシーンに至っては、かなり気恥ずかしい思いをしたという。台本には2人がキスをするとき、女性は目をあけたままと書かれていた。「想像してみてください。2人がこんなに近い距離でキスするとき、目をあけて相手を見ようとするんです。結果は・・・寄り目になってしまいました。映画でもわかりますか?少しわかりますよね?」 イケメンとのキスシーンは想像しているほどロマンチックなものではなかったらしい。だが趙薇は取材時に楊子●のことを羨ましがって、「趙又延と韓庚の2人とキスができて羨ましい。毎回カメラの前で出演者が狂ったようにキスしているときは、自分がヒロインだと想像して楽しんでいる」と語っている。
-----過酷だった撮影現場
映画「致我們終将逝去的青春」の撮影は楊子●の故郷である南京でほぼ行われた。しかし、2カ月近くにも及んだ撮影中、楊子●は心配をかけないようにと、家族に撮影現場に来ないように言ったのだという。映画は昨年3月7日に南京でクランクインした。その季節の南京はまだ寒さが厳しいが、映画は夏のシーンを撮影していた。「周りはみんなダウンジャケットを着ているのに、私たちは半袖の服にミニスカートを穿き、アイスクリームまで食べていた」。監督はほどなくして風邪を引き、主演の楊子●にかかる体の負担も非常に大きかったという。
また、今回の映画は趙薇の初監督作であり、俳優も皆新人だった。経験不足は明らかだが、映画への要求は高かったという。そのため監督も俳優も皆とても苦労した。「映画の中で、鄭微のシーンは非常に多かった。毎日、朝早くから夜遅くまで撮影は続いた。しかも鄭微はいつもテンションが高くてエネルギーに満ちあふれているような役だったので、その状態を保つことが非常に難しかった。趙薇監督は役者に対して厳しく、ときには雷を落とすこともあったが、その厳しさが役者にとっては非常に大きな安心感にもなった。しかも、趙薇監督はすごく我慢強い監督で、1テイクで駄目なら、続けて何度でもテイクを重ねていった」。多い時で、1つのシーンに20テイクも撮り、最も長い撮影は連続36時間にも及んだという。
初めて映画を見た時は、映画を見ながら、その時々の演技の感触や得たものなど、苦く甘い感覚が蘇ってきて、最初から最後まで大泣きしてしまったという。「趙又延がくれたティッシュも使い終わってしまい、最終的に趙又延が趙薇監督にもらったティッシュまで使って涙を拭いた」
試写会では映画「致我們終将逝去的青春」と楊子●の演技はともに評判が良かった。人気者になった自覚はあるかと質問すると、楊子●は「デビューして長くたつが、今まで多くの挫折を経験してきた。長く待って、ようやくこのようなチャンスが与えられた。人気があるかないかは、自分で決めるものではないし、趙薇監督からも平常心を保ち続けるように、映画に主演したからどうなるとか考えるなと忠告をもらった」と冷静に語った。(編集MZ)
*●は女へんに冊
「人民網日本語版」2013年4月27日
映画「致我們終将逝去的青春」