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日本で70年眠っていた「蒙古山水地図」がお目見え

蒙古山水地図の冒頭部分、嘉峪関

 明朝シルクロード全域の青山緑水を描いた地図絵巻物「蒙古山水地図」が、5月3日から6日まで北京の新保利大厦で開催される嘉峪関城市博物館「起点-明朝シルクロード大型地図絵巻嘉峪関大展」にお目見えする。北京保利国際オークションによると、同作品は、6月1日から6日に開催される保利8周年春季オークションに出品される予定で、価格は8千万元(約12億8634万円)と見積もられている。新京報が伝えた。

 ■作品鑑賞

 「蒙古山水地図」は、中国古地図の伝統的形式である「巻物式」が採用されており、幅0.59メートル、長さ30.12メートル。伝統的な中国画技法「青緑山水」によって、古代の薄絹に描かれている。この作品の制作時期は、明朝半ば(1524-1539年)で、明国側の国境・嘉峪関から天方(現サウジアラビア・メッカ)に至るまでの211カ所が描写されている。欧州・アジア・アフリカ3大陸10カ国・地域の地名が、9種類の言語の音訳漢字で表記されている。描写は精確で入念、「中世の世界地図」と称するに値する。

 ■作品の足跡 日本で70年間秘蔵

 「蒙古山水地図」は、1930年代、日本京都の著名な私立美術館・藤井斉成会有鄰館(藤井有鄰館)に収蔵された。藤井氏は、若い頃に上海などを遊学した後、織物と綿花の貿易で財を成した。中国文化に深い興味を持った藤井氏は、漢学専門家の指導のもと、中国文化財のコレクションを始め、1926年10月、京都市左京区に藤井有鄰館を出資建設、コレクションを収蔵した。収集家の易蘇昊氏によると、この「蒙古山水地図」は、清朝の山水画として当館に収蔵され、門外不出だったため、日本の学界でも、この作品の存在を知る人は皆無だったという。

 2002年、「蒙古山水地図」は、北宋時代の書家・米◆による巻物「研山銘」と一緒に、北京に戻ってきた。国家文物(文化財)局は同年、中貿聖佳国際オークションから、2999万元(約4億8184万円)で「研山銘」を買い取った。「蒙古山水地図」については、右下部分の損傷がかなり激しく修復が施されていたことで作者のサインや制作年の記載がなかったため、その後8年以上にわたって研究が続けられた。(編集KM)

 *◆は草かんむりに「市」

 「人民網日本語版」2013年4月26日

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