ネットで大ブーム「半沢直樹」 実践すれば破滅=中国 (2)
■肯定派:職場では最も優秀な自分を必死で表現するべき
劇中の半沢直樹の態度は一貫して強気であり、上司であろうと、自分を陥れる人物に対しては、「やられたらやり返す。倍返しだ」の原則で逆襲していく。半沢直樹の登場は、日々周りに同調することに慣れたサラリーマンにとってひとつのカンフル剤となった。「半沢直樹」を見て胸が熱くなり、半沢直樹を職場の新ヒーローと見なす人々も少なくない。
あるネットユーザーは、「人脈が将来を決定し、不動産が暴騰するバブルの時代において、半沢直樹は熱く、まっすぐで、『やられたら、やり返す。倍返しだ』の原則は、職場で働くサラリーマン層のプレッシャーと内心を代弁した」と語る。また、別のネットユーザーは、「半沢直樹はまさに『男の中の男』で、純粋に男らしい」として、「あのような職場全体に重くのしかかる圧力を払いのけるなんて、さすが今年度最も面白いドラマだ。男性はこのような気骨のある男性であるべきだ。圧力に耐え、最も優秀な自分を必死で表現してこそ、初めて周囲の人に喜びを与えることができる」と綴っている。
■否定派:真似をすると身を滅ぼす
ドラマでの半沢直樹は、ゲームのように一人また一人とすべての敵を倒して行くので、見ていて気持ちがスカッとする。しかし、これを現実の職場の見本として考えることに対しては、反対の意見を唱える人が多い。
あるネットユーザーは、理性的に見ると、劇中の半沢直樹の成功には多くの条件が必要とされると指摘する。「内助の功の重要性」、「良き友人の重要性」、「少年時代に受けた心の傷は成長してからも影響を与え続けるという要素」、「職場の暗黙のルールとその対策」、「人間の弱点とその利用の仕方」、「原則を守り続けることと人間性を保つこととのバランス」などだ。良い人であろうと、悪い人であろうと、ごく平凡な人であろうと、人であることは容易なことではない」とコメントしている。別のネットユーザーはさらに直接的な意見を綴っている。「このドラマはまさに職場で破滅する方法を説いた素晴らしい教材だ。もし怒りに任せて上司に大声で怒鳴りつけることで職場の危機が解決できるのなら、すでに世界を支配する王となっているだろう」。
「半沢直樹」が人気を得たことで、人事部への注目も集まった。職場で神話を創りたいのなら、まずは自らが価値ある人間になるべきだ。ある人材紹介会社の人事部専門家は、「『半沢直樹』は我々に、部下でも上司に逆襲できることを教えてくれた。しかし、成功には下記の条件を備えていることが必須である。(1)重要な時に助けてくれる、良き友人を持っていること。(2)良き妻を持っていること(3)反面教師となる悪い見本がいること(4)非常に大切なのは部下と良い関係を築いていること(5)厳しい試練に耐えられる能力を持っていること。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年9月26日