中日の民間に響き渡る日本の戦闘警報 (2)
東中国海での中日間の緊張はすでに仮想敵国間のレベルを超えている。日本はこうした摩擦が続けば偶発的な武力衝突が起きる深刻な可能性があることを明らかに知っている。そのため日本は緊張を覚え、軍艦上の戦闘警報を極限まで敏感にしているのみならず、いくらか茫然とし、些細なことにもびくびくしているのだ。
客観的に言って、日本側が5日に暴露した情報に中国社会は驚愕してはいない。中国の大衆は東中国海の緊張にすでに慣れているうえ、多くの人は中日間の「開戦の第一撃」に対する心の準備ができており、中日が釣魚島危機を平和的に解消することに希望を抱く人もどんどん少なくなっている。
わずか1年足らずの間に中日の民間心理には質的変化が生じたようだ。以前の中国人は戦争は遠い話だと感じており、台湾海峡危機の時でさえ、両岸の開戦を本当に心配する人は多くなかった。だが今や多くの人は、複雑な環境下での軍人達の「ちょっとした思い違い」が中日海空軍の相互発砲につながりうると考えている。
現在中国のメディアやインターネットでは、「いかなる代償を払っても釣魚島を防衛する」「交渉は認めない」との日本の激しい声を耳にし、日本の自衛隊が全力で戦争に備え、果断に戦闘機を出動との情報を目にすることができる。中日間の相互情報伝播は平和的協議の世論空間を次第に封殺している。中日間の大勢は本当に芳しくないように見える。
日本は今回また、中国が火器管制レーダーを日本の軍艦に照射したと騒ぎ立て、しかも日本側はこのために「戦闘警報を鳴らした」。日本がこうすることで、中日の民間にも戦闘警報が鳴らされたのだとわれわれは信じる。海上軍事について余り分からない庶民はこれを根拠に「中日開戦はすぐ近くまで迫った」と考えるだろう。
「戦争は目と鼻の先まで迫っている」との意識を民間に抱かせることが安部政権の真の意図なのかどうか、われわれには分からない。もしそうである場合、中国も日本のように戦闘警報を中国の民間に鳴らすほかない。もしそうでない場合、日本側は中国の大衆を信じさせられる理由を示したうえで、力強い措置を講じて悪影響を取り除いてもらいたい。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年2月7日