自民党が参院選で勝利した内幕 (3)
「週刊!深読み『ニッポン』」第47回 (3)戦後3番目に低い投票率
今回の参院選の投票率は52.6%で、2010年の参院選の57.9%を下回っただけでなく、参院選として戦後3番目の低さだった。各地の天気は良く、安倍内閣も若者の票を取り込むために専門のウェブサイトまで立ち上げたが、それでも多くの人が棄権を選択した。現政権への信任によるものでないことは明らかだ。日本の民衆が各大政党および政治家に対して最も感じているのは失望以外にない。
(4)強大な自民党の後援団体
これほど投票率が低かったにもかかわらず、自公両党がこれほど多くの票を獲得できた背景に支援団体の影があるのは明らかだ。しかも投票率が低いほど組織票の割合は際立つ。創価学会という揺るぎない後ろ盾を持つ公明党は言うまでもない。2005年の小泉内閣の郵政民営化選挙、自民党内の派閥勢力の弱体化、そして2009年の下野を経て、すでに自民党と伝統的な後援団体との間に緊密な結びつきはなくなったはずだ。だがこうした団体は再び姿を現わし、今回の自民党の勝利に大きく貢献したようだ。例えば農協を背景に持つ山田俊男氏、防衛省を背景に持つ佐藤正久氏、建設業界の佐藤信秋氏、医療業界を背景に持つ羽生田俊氏らは、いずれも20万票以上を獲得した。(文:趙剛・中国社会科学院日本研究所日本問題専門家)(編集NA)
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「人民網日本語版」2013年7月24日