北京、観光業の人材育成に向け外国語学院を観光大学に
高級ホテルのマネジメントスタッフは全て外国人。ツアーガイドは中卒。こんな中国の観光業の実態にメスが入りそうだ。北京市は今後、北京第二外国語学院を「旅游(観光)大学」に改名し、観光業専門のハイレベル人材育成に取り組むことが、23日に開催された同市人民代表大会で明らかになった。北京晨報が報じた。
■質の向上目指し修士生育成に重点
同学院の院長を務める周烈・同大会代表は「当学院をベースに『旅游大学』を構築する」と指摘。「旅游大学」設立後も、当学院はこれまでと同様、ハイレベルの外国語教育をベースとしていく考えを示した。また、「観光マネジメント学院やホテルマネジメント学院、会議・展覧会などを専門とする学院などを構築する計画」で、「観光業発展の需要に基づいて、観光学科を得意とする国外の大学と共同で国際学院を構築する道も探る」という。
また「旅游大学」を通して、ハイレベル人材育成に重きを置き、修士生育成に力を入れる。「現在、観光の分野には、専門修士と学術修士の2種類があり、ホテルで働くスタッフは働きながら、専門修士課程で学ぶことができるようになる。経営学修士(MBA)に相当し、ハイレベル人材の育成は絶対数の増加ではなく、質の向上に重きを置く」という。
■高級ホテルが1年100件のペースで増加
周代表は取材に対して、「現在、5つ星ホテルは毎年、急激に増加しており、人材の需要が高まっている。しかし、観光業の規模は拡大しているが、質は向上していない。質を向上させられるかは人材、マネジメントの向上にかかっている」と指摘。「『旅游大学』は国際的な視野に立った、外国語が話せると同時に、マネジメントもできる、観光業専門の人材育成に力を入れる。当学院の特色は外国語で、今後は観光業も重点学科となる。当学院にはそれだけの事を成し遂げる実力を備えている」と自信を見せた。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年1月25日