北京のPM2.5指数、稀に見る低さ ネットユーザー感嘆
青く澄み渡った大空、燦々と輝く太陽-----。29日午前9時時点での北京のPM2.5(大気中の微小粒子状物質)指数は1立法メートルあたり6マイクログラムだった。このような低い値について信じられない市民は非常に多いだろうが、これはまぎれもなく、北京前門地区における大気品質のリアルタイム・データだ。京華時報が報じた。
■「北京の青空」の写真をアップして証言するネットユーザたち
北京の29日のPM2.5指数が信じられないほど低かったことは、紛れもない事実である。同日朝、北京市街地のあちこちに住むネットユーザーは軒並み、驚嘆の色を隠せなかった。「小小一少年」さんは、中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」に写真をアップし、「今日が北京で空気の質が最高の1日であることは、おそらく間違いない。PM2.5指数が1ケタなんて、あり得ないことが本当に起こった!」と驚嘆の言葉を投稿した。
「微博」、ネットフォーラム、微信(スマートフォン向けチャットアプリ)など各種大型SNSプラットフォームには、多くのネットユーザーが、「祝日を祝う」かの如く、喜びの気持ちを書きこんだ。「北京の青空」の証拠写真が続々とアップされ、「もう一枚だけアップさせて」という感激の声が後を絶たない。「早朝ランニングを散歩に変え、朝の清々しさをカメラに収めた」「空気はこの上なく快適で、気分は最高!」「めったに得られないクリーンな空気、今のうちに胸一杯に吸い込んでおかなくちゃ」「この綺麗な空気を梱包できるかしら」などなど、多くの投稿が寄せられた。
うららかな陽気の5月の清々しい空気は、市民に喜びだけではなく、多くの感慨や再考の機会をもたらした。「淡如雲天」さんは、「携帯電話に表示されたPM2.5指数がわずか7なんて、信じられない!私たちが本当に必要なものは、実はそれほど多くない。白い雲が映える青空があるだけで、私たちは十分幸福感が得られる」とコメント。「北京の空気が毎日こんなに綺麗だったら、PM2.5を気にする人などいなくなる」という「与時倶太」さんの意見には、多くの人が賛成した。
この貴重な「素晴らしい天気」が現れる前の数日間、北京では雨が続いた。前夜は大風が吹き、しかもかなり長い時間続いた。
■湿度が高くなり、風が弱まる立夏後の煙霧天気について
立夏(今年は5月5日)後の今月18日、北京では再び煙霧警報(黄色)が発令された。中国科学院大気物理所の王自発・研究員は、「立夏を過ぎて北京で煙霧天気が発生する理由として、夏季で湿度が高くなったが風力が春に比べるとやや小さくなったこと、北方に雨季がまだ到来していないことなどが考えられる。また、風が小さく穏やかな場合、北京の地形条件は、汚染物質の拡散を抑制するように働く」と、気象状況の観点から説明した。だが、ネットユーザーから見ると、大量の車の排気ガスや砂ぼこりが犯した「罪」がなくなるというわけではない。
中国科学院大気物理研究所の監測データによると、今年1月、北京・天津・河北地区で新しい国家大気環境品質基準2級PM.2.5指数(1立法メートルあたり75マイクログラム)を上回った日数は22日、2級基準(同35マイクログラム)を上回った日は27日だった。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年5月31日