「中国人皆殺し発言」番組の削除請願、米政府請願サイトに殺到
16日に放送された米ABCの深夜トーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!」で、「中国人皆殺し」という問題発言が飛び出し、米国内に驚きが広がった。ホワイトハウスが市民からの請願を受け付けるサイトには、同番組を削除し、番組中の人種差別発言について謝罪するようABCに求める請願が、ここ数日で2万5千人以上のネットユーザーから寄せられた。銭江晩報が海外メディア報道を引用して伝えた。
同番組は、現地時間23日の時点で、ABC公式サイトから削除されている。
問題の番組では、司会のジミー・キンベルが、それぞれ肌の色が違う4人の子供達を招き、「子ども円卓会議」を開いた。4人の子供は、キャンディをつまみながら国家の大問題を論じ、「国会議員はまるで子供のようにすぐカッとなる」と皮肉った。
ジミーが、「米国は中国から1兆3千億ドル(約126億5千万円)の借金をしている。どうすれば全部返済できる?」と子供たちに尋ねると、このうちの1人の口から、驚くべきことに、「地球の裏側まで行って中国人を皆殺しにしたらいい」という言葉が飛び出した。ジミーはこれに対し、「全ての中国人を皆殺しにするって?ユニークなアイデアだね」と冗談めかして応じた。
同番組で飛び出した中国を侮辱する発言は、大きな物議をかもした。
ホワイトハウスのサイトでは、同番組を削除するよう求める請願が2万5千件を上回った。請願では、「この『子ども円卓会議』は、極めて物騒な番組で、世間が受け入れられるものではない。放送禁止とするべきだ」「かつて、ナチス・ドイツがユダヤ人に対して同じ内容の言葉を使ったことがある。ABCは、この番組を即刻削除し、誠実に謝罪しなければならない」などの投稿が集まった。
請願者は、ほとんどが中国人であったが、名前から見て、明らかに欧米系の請願者もいた。ある請願者は、「番組中の子供の発言から、途方も無い不安を感じた。彼らはまだものの道理をわきまえていないが、ジミーやABCのスタッフは皆立派な大人だ。ABCは心から謝罪すべきだ」と訴えた。
動画サイトYouTubeでこの番組録画を観た中国人は、「けしからんのは、発言した子供たちではなく、彼らの両親、司会者、ABC側の反応だ。彼らは、子供を駄目にする。もし、4歳になる私の娘が、黒人またはユダヤ人を皆殺しにするなどと口にすれば、私は厳しく彼女を諭すだろう。このような発言は断じて許されるべきはない」とコメントした
海外の番組で「中国を屈辱する」問題が起こるのは決して珍しいことではなく、一度ならず何度も繰り返すテレビ局もある。米華字紙・僑報のベテラン記者である管黎明氏は、「米国のテレビ司会者は総じて、中国に対する理解に乏しいため、今回のような事件が起こったことも意外ではない。しかし、我々中国人は、そのような屈辱に決して甘んじる事などできない」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年10月25日