中国語が英語に及ぼす影響力、ますます拡大
最近、一部の中国語・英語専門家から、「中国語が英語に及ぼす影響力は日増しに拡大している」との指摘が増えている。オックスフォード英語辞典の最新版には、中国語由来の言葉が1千語ほど収録されている。英国放送協会(BBC)は、少し前に「Tuhao(土豪:金遣いの荒い田舎の金持ち)」をテーマとした番組を放送した。言語研究機関として世界的に名高いグローバル・ランゲージ・モニター(米テキサス州)のポール・JJ・パヤック所長は、「英語に対する中国語の影響力は、今世紀ずっと拡大し続けるだろう」との見方を示した。中国日報が報じた。
○中国語由来の言葉、約1千語がオックスフォード英語辞典に収録
ポール・JJ・パヤック会長は先日、取材に応じて次の通り述べた。
英語を現在学習中、あるいは学んだ経験のある中国人は3億人に上る。このような現状から、英語に対する中国語の影響力がもはや否定できない事実であることが見て取れる。
例えば、最近、英語の新語に仲間入りした中国語由来の言葉に、「chengguan(城管:都市管理の保安要員。露天商の無許可営業や違法駐車などを取り締まる)」がある。検索エンジンGoogleでこの言葉を検索してみると、約100万件ヒットする。この数字は、グローバル・ランゲージ・モニターが新語の条件として定めている最低ヒット件数をはるかに上回っている。
グローバル・ランゲージ・モニターの統計データによると、英語の新語は、年間約1万語ずつ増加している。現在、世界中で英語を使っている人(ネイティブスピーカー・第二言語話者・ビジネスマンや技術者の英語話者を含む)は、およそ18億3千万人。98分に一語、英語の新語が誕生している計算になる。
オックスフォード英語辞典の最新版には、「taikonaut(中国の宇宙飛行士)」など、中国語由来の言葉が約1千語収録されている。中国語は、「英語のグローバル化」を加速する上での重要なエンジンとしての役目を担っており、中国語の影響力は、今世紀ずっと続くと予想される。
今年に入り、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が使い始めた「dama(中国のおばさん)」は、中国語のピンイン表記がそのまま英語になった言葉だ。この単語が広く世界の注目を浴びた背後に潜んでいるのは、決して侮れない「中国のおばさん」の金購買力だ。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、「中国のおばさんがいたからこそ、中国はインドと競い合い、世界金市場の情勢を左右するほどの競争力を持つに至った」と報じた。「中国のおばさん」という単語は、ひとつの国家の競争力が高まるほど、その国の言語が及ぼす影響力も高まるということを証明している。