「オヤジ女子」はなぜ人気か (3)
▽「オヤジ女子」よ、どこに行く?
急速に発展し、個人が自分を表現することを許す現代社会においては、一種の多元的な社会的現実が存在している。子どものような老人、大人のような子ども、女性のような男性、男性のような女性--蕭洪恩教授によると、これらもまた個人が自己を表現する方式であり、現代人の一種の主体的自覚を示したものだという。
あるインターネット利用者は、「「オヤジ女子」はひとりで奮闘している女子のことだ!」と主張する。また別の利用者は、「「オヤジ女子」は、清潔にこだわらずに生活のディテールにも気を遣わない乱暴な人のことではない。出しもできるしひっこめることもできてこそ才能と言える。「オヤジ女子」には開けられない瓶のふたはないし、荷物も自分で持てるし、ウォーターサーバーのボトルだって便器だって自分で換えられる」と評価している。
蕭教授は一方で、「オヤジ女子」現象が長期的に蔓延し、人気となることは、本当は良いことではないと心配もしている。蕭教授は、 「オヤジ女子」人気に直面して、我々の社会は、いかに女性を尊重し大切にするかを考えなおし、「漢子」だけが生き延びることができるというような価値観を社会に生まないようにするべきだと語る。
心理コンサルタントの沈夢さんは、女性心理学の角度から言うと、「オヤジ女子」がいかに強いところを見せても、女性が内心で最も必要としているのは気持ちの上での支えであり、「オヤジ女子」も人に気を遣われ、人に愛されたいと思っているはずだという。沈夢さんはさらに、独身の「オヤジ女子」はこのような自己認識を持つべきで、同時に、もしも強いところを見せすぎると、周囲の男性が躊躇してなかなか寄って来ることができなくなるとも注意を呼びかけている。
専門家は、「オヤジ女子」は女性の性別上の差異を無視するべきではないと語る。自分は女性だという位置付けをはっきりさせた上で、独立や自主、きっぷの良さなどを保つのはいいが、自分の女性としての役割を忘れてはならない。もしもあまりにも「オヤジ女子」化すれば、自分に過度なプレッシャーを与えることにもなってしまう。(編集MA)
「人民網日本語版」2013年11月12日