中日二重基準 ロート製薬、中国の児童用目薬には防腐剤を使用 (2)
中国国内で販売されている防腐剤を含まない目薬の多くは1日用の使い切り型で、価格が割高だ。第二軍医大学長征医院眼科の魏鋭利主任は、「国内の薬局でも、防腐剤を含まない目薬を購入できるが、使用期限や価格が異なるため、販売が影響を受けている」と述べた。
■日本のロート児童用目薬、防腐剤を不使用
ロート製薬が日本で販売している目薬は、防腐剤の問題にどのように対応しているのだろうか。ロート製薬が日本で販売している目薬は、中国よりも種類が多く、そのうち多くの商品に防腐剤が含まれる。つまり防腐剤は日本でも、目薬への使用が許可されていることになる。
しかしロート製薬が日本で販売している児童・青少年用の目薬には、いずれも防腐剤が含まれない。15歳以下の児童向けの「こどもソフト」と青少年向けの「ジュニアール」の箱には、はっきりと「※防腐剤(ベンザルコニウム塩化物、パラベン)を配合していません」と記されている。
ロート製薬は中国でも、15歳以下の児童向けの目薬「小ロート」を販売している。「小ロート」の箱にある成分一覧には、「本商品は塩化ベンザルコニウムを補助材料として使用しています」と記されている。ロート製薬が日本で販売している「こどもソフト」の規格・成分・価格は「小ロート」と異なるが、両商品はいずれもロート製薬が現地で販売している、唯一の15歳以下の児童向けの目薬だ。
「小ロート」は13ml入りで、価格は約15元(約225円)だ。「こどもソフト」は8ml入りで、価格は630円だ。両商品の価格は、現地のラーメン一杯の価格に相当する。