中日二重基準　ロート製薬、中国の児童用目薬には防腐剤を使用

　同じ児童用目薬でありながら、中国で販売されている商品には防腐剤が含まれ、日本で販売されている商品には含まれていない。世界目薬売上ナンバーワンのロート製薬が、中日両国で異なる基準を設けていることが明らかになった。眼科の専門家は、「防腐剤を使用した目薬は健康を損ねる恐れがある。グローバル企業は世界で同一の最高基準を設けるべきだ」と主張した。健康時報が伝えた。

　■中国のロート製薬製目薬、防腐剤を使用

　中国で販売されているロート製薬の目薬には、「新ロート」、「小ロート」、「ロート清」、「ロート蛍」、「ロート康」の5種類があり、いずれもメンソレータム（中国）薬業有限公司が生産した、中国国家食品薬品監督管理局の検査に合格したOTC（大衆薬品）だ。メンソレータム（中国）薬業有限公司は、米メンソレータム社の中国全額出資子会社であり、メンソレータムはすでに、日本のロート製薬に買収されている。

　パッケージに表示されている成分によると、中国の「ロート」シリーズの目薬のすべてに防腐剤が含まれ、そのうち「新ロート」、「小ロート」、「ロート康」には塩化ベンザルコニウム液が、「ロート蛍」には濃縮ベンザルコニウムブロマイド液が、「ロート清」にはカリウム塩が含まれる。この5種類の商品のうち、防腐剤の名称は補助成分の中に記されており、化学的知識のない人は識別が不可能だ。

　しかし目薬に防腐剤を添加することは、業界内では普遍的な現象のようだ。記者が薬局を取材したところ、多くのブランドが販売している目薬には、塩化ベンザルコニウムなどの防腐剤が含まれていた。中国医院協会全国合理用薬モニタリング弁公室専門家チームの孫忠実氏は、「中国の『薬用補助材料管理方法』によると、防腐剤は目薬の細菌発生を抑える補助材料とすることができる。防腐剤を含まない薬品は、一般的に包装に厳しい条件が設けられており、容量が少ない」と指摘した。