日本のレアアース発見 報道で中国に圧力か
日本の南鳥島沖で大量のレアアースが発見されたという情報について、中国稀土(レアアース)学会専門家チームの徐広堯副チーム長は、「本件は誇張の要素が多く、中国レアアース産業への打撃を意図したものだ」述べた。中国経済網が伝えた。
徐氏は、「海底からのレアアース採掘はコストが高くつき、短期間内での実現は難しい。世界のレアアース資源は、米国、オーストラリア、インド、ロシア、カザフスタンなどの国に集中している」と述べた。
厦門(アモイ)大学中国エネルギー経済研究センターの林伯強主任は、「本件の真偽はさておき、現段階で中国のレアアース産業が大きな影響を受けることはない」と話した。
近日の報道によると、日本は南鳥島沖の海底に、高濃度のレアアースを含む泥が存在することを確認した。これらの資源は日本の230年分の消費量に当たり、その濃度は中国の約20倍に達するという。
しかし本件は昨年にも報道されており、同じ情報を繰り返し報じているに過ぎない。日本メディアは昨年6月、「南鳥島沖の海底に大量のレアアースが存在する可能性がある。泥の堆積範囲は1000平方キロメートルを超え、日本国内の230年の消費量に相当する約680万トンのレアアースを含む」と伝えた。しかし同報道は、レアアース採掘には数多くの技術的な課題が存在すると指摘した。
今年の報道は、技術的な課題については言及しなかった。
中国北部のレアアース関連企業に勤務する中間管理職の社員は、「日本が本件を利用し、中国のレアアースに関する発言権を下げようとした可能性がある。日本は中国がレアアース輸出を規制し、ルール違反だと非難しながら、その一方で別ルートを使いレアアースを輸入している。これには密輸も含まれる」と述べた。