EUは「一時的な逃げ場」から出るべき (2)
デ・ヒュフト氏の最初の頃の「果断な態度」に比べると、欧州側がうち出した措置は明らかに控えめなものになっている。これは加盟国の一部やEU関連機関の指導者が貿易担当委員に「制約」を加えたためとも考えられる。だが税率が11.8%であっても、反ダンピング措置としての一時的な追加関税は税率に関係なく有害なものだ。欧州の輸入業者は相応の保証金を納めなければならず、反ダンピング・反補助金措置の波が起きて以来、中国産太陽光製品の価格は20%近くも跳ね上がった。ある試算によれば、15%の税率で追加関税を課せば、欧州の太陽光製品のニーズは85%減少するという。欧州側は交渉を無駄に長引かせることで中国産太陽光製品の対欧輸出を消し去ろうとしているのか、と怪しむ声が出てくるのももっともだといえる。
中国側は次の段階での交渉の難しさを十分に予測しており、現実から乖離した幻想は抱いていない。われわれは最大限の努力をして、最良の結果を得られるようにすると同時に、最悪の状況に対処する準備も行う。われわれは交渉のテーブルをしっかり設定し、手の中には十分なカードを準備している。
中・欧貿易の規模は巨大で、摩擦が生じるのは当然のことだ。カギは摩擦をどのように適切に処理するかということだ。中・欧関係のここ数年の発展ぶりからわかることは、ともに向き合い、協力を強化すれば、越えられない困難はないとうことだ。お互いにとって重要な利益を尊重せず、対話を通じて食い違いを解決する誠意をもたなければ、中・欧関係や中・欧間の経済貿易協力の健全な発展に影響を与えることは必至だ。
中国と欧州の利益は高度に絡み合っており、中・欧経済貿易関係の本質は相互利益でありウィンウィンだといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年6月6日