1線都市の自動車在庫圧力が高まり 日本車がマイナス成長 (2)
記者が広州の各自動車市場を取材したところ、黄石路の中国ブランドの専売店では、停車スペースが商品の車によって占められていた。このディーラーは、「以前は店側で必要な車があれば、メーカーがその車を送ってきた。現在は店側の同意なしで車が送られており、在庫が膨らんでいる。現在の自動車市場の販売状況を見る限り、メーカー側がディーラーに在庫を押し付けなければ、現在の在庫だけでも3カ月分の販売を補える。多くのメーカーが対外的に発表している販売データは、実際に顧客に販売される量を示すものではない」と指摘した。
余剰在庫が生じているのは中国ブランドだけではない。一部の日本・韓国・欧米ブランドのディーラーは取材に応じた際に、「メーカーは現在、ディーラーに在庫を押し付けており、特に6月はそれが深刻だった」と表明した。ある欧州車のディーラーは、「当店の在庫は100台を超えている」と語った。
余剰在庫により、ディーラーは息もつけないほどだ。あるディーラーは記者に対して、「現在の在庫車の価格を合計すると、約2000万元(約3億2000万円)分に達している」と述べた。
全国乗用車市場情報聯席会の専門家も、「6月は中国国内の銀行の流動性逼迫が生じ、月末に在庫がかさみ、ディーラーの資金面が逼迫した。これは中国国内の自動車業界の経営水準・経営道徳が低いことを示している」と指摘した。
◆専門家の分析
全国乗用車市場情報聯席会の発表したデータについて、自動車マーケティング専門家の張勇強氏は、「一部の1線都市では販売制限策が講じられているが、中国国内の全体的な販売急増に影響していない。これは2・3・4線都市が、自動車市場の新たな成長源になっているからだ」と分析した。
ある日本自動車メーカーの関係者も、このほど本紙の取材に応じた際に、「1線都市の販売台数が近年減少し始めているが、2・3線都市の増加率は30%以上に達しており、一部都市はこれをさらに上回っている」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年7月9日