中紀委が省級高官3人を調査 「トラを叩く」取り組み強化
法治社会なら地位の高さに関係なく違法行為を働いた役人を処罰し、「権力」さらには「地位」特権の幻想を打破すべきだ。新京報が伝えた。
中央紀律検査委員会(中紀委)は6月23日に郭永祥・元四川省副省長、6月30日に王素毅・内蒙古(モンゴル)自治区共産党員会統一戦線部長を調査していることを発表したのに続き、7月6日に李達球・広西チワン族自治区政治協商会議副主席(自治区総工会主席)を重大な規律違反の疑いで調査していることを明らかにした。
第18回党大会後に李春城、劉鉄男など省・部級高官が相次ぎ調査されたことを、世論は積極的に評価した。6月に入るとまず倪発科・安徽省副省長が調査され、ここ3週間というもの省級高官の調査が毎週1人ずつ明らかにされている。
これが汚職取締りのアップグレードというメッセージを市民に発したことは間違いない。現在のような高官を対象にした汚職取締りの力強さは、長年なかなか見られなかったものだからだ。汚職高官に対する調査と処分が、現在ほど立て続けに行なわれたことはない。これこそ民衆が望んでいたことであり、人心を結束し、士気を奮い立たせる良好な効果が期待される。
汚職取締りにおいて「ハエ」だけでなく、「トラ」も叩くことを民衆はずっと望んできた。いわゆる「トラ」とは、民衆の中では汚職容疑のある一部の高官のことかも知れない。民衆は高官がひとたび汚職に手を染めれば、そのたちの悪さが一般の末端の役人を遙かに上回ることも十分に知っている。だが、地位が高くなるほど汚職は隠蔽性と欺瞞性が強まるうえ、掌握している権力が大きいほど、広い人脈を動かせるため、市民による監督も組織による調査も困難となり、法にのっとって処罰することも容易でなくなる。