中韓の「心信」に激しく嫉妬する日本
韓国の朴槿恵大統領が先日、中国への「心信の旅」を終えた。今回の訪問での史上最高レベルの歓待と豊富な成果が国内外で幅広く注目されている。新興市場経済体が国際資本移動の悪化による衝撃を強く受ける中、こうした全ての成果は大変貴重だ。韓国経済界と報道界は一様に「朴大統領の訪中の成果は訪米を上回った」と喜びの声を上げている。北東アジアの地政学バランスにはこのために変化が生じ、中韓関係は国交樹立後21年来の「経熱政冷」から「経熱政熱」へ発展するだろうと少なからぬ政治評論家が見ている。(文:梅新育・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
朴大統領個人も中国社会にかなり広範な好感を与えた。この無形資産は韓国に多大な利益をもたらすと判断できよう。では、申し分のない成功を収めたこの重大な外交活動は、中韓両国と北東アジアの他の国々にどのような啓示や警告を与えたのだろうか?
最も重要な啓示は間違いなく、関係国は正しい姿勢を確立し、対立ではなく協力を出発点とすべきということだ。自国だけの利益のために地域の安定的発展の大局を乱すいかなる言動にも出てはならないし、結局は自らが代償を支払うことになる。
中韓両国の間に様々な摩擦や見解の相違が決してないわけではなく、領土面の争いさえ見え隠れしていることは隠し立てするに及ばない。韓国の一部の人物や勢力の良からぬ意図や言動に対する中国社会の糾弾もかなり先鋭化している。もし韓国の政策決定者が目先の小さな政治的私利のために決定が乗っ取られるのを許し、さらにはこうした雑音に韓国社会が乗っ取られるのを許せば、朴大統領の今回の「心信の旅」の成功もあり得なかっただろう。まさに韓国の政策決定者が目先の小さな利益を超越して、大局的な外交政策・方針について正しい決断を下したからこそ、韓国の対中外交は実り豊かな成果を上げることができたのだ。