TPP交渉 敏感な議題と日本の加入が注目点に (2)
TPP交渉国は、10月までに基本的な合意に達し、年末までに交渉を終えようとしている。しかし共同通信社は、「今後は敏感な問題について触れられるため、交渉は難航する可能性がある」と指摘した。アナリストは、同交渉が予想されていた進捗状況より遅れていると予想した。
◆日本の初参加が注目の的に
今回のTPP交渉では、日本の代表者が初めて交渉のテーブルに着くことが注目されている。しかし日本は米国議会の批准と承認の手続きを待たなければならず、今回の交渉に出席できるのは23日午後からとなる予定だ。
共同通信社の報道によると、先に交渉を開始していた11カ国は会議の最終日の25日に、日本と集中的に協議を進めることになる。日本政府の消息筋は、「最後に交渉に参加する日本に配慮するため、先に交渉を開始していた各国は会議の最終日に、日本向けの特別会議を開く。各国は農産物・工業製品の関税、漁業補償金に関する状況など、21の分野の現状について日本側に説明する」と明かした。
共同通信社は、交渉の全体内容を把握していない日本にとって、上述した手配は交渉に乗り遅れた現状を打破する良いチャンスだと報じた。甘利明TPP担当大臣は、「各国の主張と立場を把握することが重要だ。同じ価値観を持つ国家と協力したい」と語った。
しかし米国などの11カ国は、年内に最終的な合意に達することを希望しており、日本には多くの交渉時間が残されておらず、遅れを取り戻すのは容易なことではない。
また日本は今回の交渉で一貫した主張を続け、米・小麦・牛肉・豚肉・乳製品・食用砂糖などの主要農産物をゼロ関税リストから外し、これらの作物の関税を維持することを主張すると共に、日本製の自動車やその他の工業完成品に対する輸入税を減免しようとしている。関税問題は先行き不透明になっており、日本の加入により交渉の情勢がいっそう複雑化するかもしれない。