ホンダ「アキュラ」がついに中国生産へ (2)
だがある業界関係者によると、こうしたことはアキュラが東風ホンダと縁がなかったことの主な原因ではない。最も主要な原因は、東風が今後1年以内に東風ルノーやインフィニティなどのプロジェクトを手がけることになっているからだ。政府レベルでいえば、短期間で東風に新たなプロジェクトを認可することはできない。また広州は日系自動車メーカーの一大本拠地であり、関連資源が最も整っているということもある。
アキュラの計画では、中国生産実現までの3年間に、新車種を相次ぎ投入して製品のラインナップ充実をはかる。現地生産に踏み出す最初の車種は、中国人消費者の嗜好に合わせて製造されたミドルクラス・ハイクラスのスポーツ用多目的車(SUV)で、アウディの「Q5」と同一クラスのものになる。これはSUV市場がここ2年間に国内で最も急速に成長した市場であり、アキュラの強みがここにあるからだ。また最初の車種にミドル・ハイエンドクラス車を選んだことは、ブランドの高いイメージを確立するのにプラスになるとみられる。
アキュラの中国生産までの3年間は、長いといえば長いし短いといえば短い。だが市場の情況は一瞬にして変わるもので、ホンダが広汽ホンダの思考モデルや営業販売能力などを含めて変化に追いつけるかどうかは、現地生産の決定だけでどうにかなるものではない。現在、高級車市場の競争がますます激化しており、ドイツの3強はとっくに前へ進んでいる。日系高級車ブランドの成功には時間が必要であり、より正確な位置づけや営業販売の取り組みも必要になる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年7月26日