シャープが中国業務を調整 鴻海はもはや不要? (3)
シャープはすでに新しい投資家を見つけており、そのうちサムスンは1億1200万ドルでシャープの株式の3.01%を取得した。クアルコムはシャープと微小電機機械システム(MEMS)のディスプレー技術を共同開発するほか、シャープの株式の3.53%を保有する。
シャープは中国でテレビ事業の協力パートナーも見つけている。聯想と協力してスマートテレビをうち出したほか、CECとの協力を展開する南京8.5代線に約14億元を出資し、株式の8%を取得した。
これと同時に、シャープは財務状況が好転し、過去約2年間で初めて赤字を黒字に転換させることができた。
シャープの今年度第2四半期(7-9月)の財務報告によると、円レートの低下、太陽電池市場と液晶パネル市場の需要の回復に後押しされて、シャープは2年ぶりに四半期の黒字を達成し、純利益は1億3900万ドルになった。
鴻海がシャープに出資する場合の最大のマイナス要因は、シャープが資本市場から集めようと考えている資金は、鴻海に求める資金面の支援を大幅に上回るからだ。今年10月、シャープは第三者割当増資で1380億円(約14億ドル)の資金を集め、経営を再建しようとした。
だが鴻海は機会がないわけではない。資本市場で資金調達に必死のシャープは今なお資金不足に苦しんでおり、12年に銀行から借り入れた46億ドルもいまだに償還できていない。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年11月26日