東芝 米OCZの事業を3500万ドルで買収 (2)
SSDの発展普及はまだ日が浅く、市場の潜在力は巨大だ。独自の技術チームやマスターコントロール技術を擁し、SSDの普及に重要な貢献を果たしたOCZはなぜ立ちゆかなくなったのだろうか。多くの専門家が、主な原因はNAND型フラッシュメモリが欠けていたことだという。またOCZブランドのSSDの評判が落ちたことや、品質の劣るチップの販売(白片門事件)やファームウエアの事件が世間を騒がせたことを受けて、利用者の間でOCZ不信が起こったが、OCZは迅速な対応をしてこなかったことが一因だという。
ある業界関係者は次のように話す。OCZはこれまでずっとNAND型フラッシュメモリの欠如に苦しんできた。NAND型フラッシュメモリは内蔵メモリカードやSSDの汎用メモリやデータ伝送に利用される。提供できるメーカーは現在数社しかないが、SSDの飛躍的発展で需要が激増しており、川上との関係性の善し悪しが製品の性能に直接影響するという問題がある。
同関係者の説明によると、ほかにもモバイル設備の急速な発展という重要な要因がある。ある統計によると、中国は2013年だけでスマートフォン(多機能携帯電話)の保有台数が3億台を超え、16年には7億台を超える見込みだ。これにタブレットコンピューターのシェアも加わり、サムスン、東芝、SK杯ニックスなどのメーカーはチップの供給が追いつけないでいる。
また同関係者によると、OCZは命綱を握った。東芝がフラッシュメモリチップの問題を解決してくれ、東芝の先進的なフラッシュメモリの技術と生産力が最も強力な後ろ盾になる見込みだ。白片門事件のようなことは二度と起こらないだろうという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年12月5日