英国、来年4月より 中国漢方薬の販売を全面禁止 (2)
○在庫品を販売している漢方薬専門店
ロンドンのチャイナタウンにある、同仁堂などいくつかの漢方薬専門店は軒並み、来年4月30日から漢方薬の販売が禁止されるというニュースをすでに知っていた。ロンドン同仁堂の販売担当者は、「同店は、在庫のある漢方薬の販売を続けている。来年4月の販売禁止の通知を受け取った後、店内にある在庫品の数量をMHRAに報告した。MHRAからのさらなる通知を待っている段階だ」と話した。
チャイナタウンに複数のチェーン店を持つ漢方薬チェーン企業・康泰医薬公司は、ある店舗に、「漢方薬販売禁止」に関する通知を張り出した。同社の任広峰・董事長は、「店内にある漢方薬のうち、最も製造年月が新しいものは、2011年1月製だ。店にはもともと約100種の漢方薬があったが、今では50種類ほどに減った。品質保証期限3年の薬はほぼ完売した。一部の5年期限の薬だけが残っている」と語った。
○窮地に立たされ、倒産に追い込まれる漢方薬店・診療所
馬会長は、以下の通りコメントした。
「MHRAはこれまでに、『2011年4月末まで、漢方薬の輸入と診療所での販売を許可し、品質保証期限が切れるまで使用することを許可する』と発表した。この措置を受け、多くの漢方医は、少なからぬ漢方薬を仕入れた。だが、欧州金融危機はなかなか回復に向かわず、患者の数は激減した。さらに、これらの漢方薬が全て常備薬という訳ではない。このような状況によって、かなりの量の在庫を抱えている。販売禁止が実施されるまでに完売することなど不可能だ。今回の政策は、英国の漢方薬業界に巨大な損失をもたらすに違いない。」
全英中医連合会の王友軍・副会長は、次のような見方を示した。
「今回の販売禁止措置によって当会の会員にもたらされる損失額は、平均5千英ポンド(約84万円)前後と見込まれる。この政策は、これまでずっと生存の危機にさらされてきた漢方薬業従事者にとって、まさに『泣きっ面に蜂』と言えるだろう。営業収入全体に占める漢方薬販売の売上が高い専門店や診療所の多くは、今年の年末から来年にかけて、続々と倒産に追い込まれることは確実だ」。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年11月29日