人材不足が原因で下降し続ける日本経済 (2)
かつて世界を席巻したこうした家電業界の巨頭が日増しに没落しているだけでなく、一般の日本企業の状況も良くなく、倒産件数も次第に増加している。東京商工リサーチのまとめによると、10月度の全国企業倒産件数(負債額1000万円以上)は前年同期比6%増の1035件で5カ月ぶりに増加。負債総額も同53.5%増で、3カ月ぶりに増加した。
パナソニック、ソニー、シャープなど日本の家電企業はかつて自動車産業と共に日本を支えた柱だ。現在の業績低迷の原因には様々なものがあるが、円高など客観的要因に帰する人が多い。だが唯一健在な日本の経営の神様、京セラ創業者の稲盛和夫氏は家電企業没落の根本的原因は人材不足にあると指摘する。稲盛氏は、現在の日本人は、見渡す限りの廃墟の中から日本を再び立ち上がらせようと全力を尽くして戦った終戦直後の人々の勇気をすでに失い、過度に慎重になり、リスクを回避していると指摘する。
記者はこの問題について、定年退職した日本の元ベテラン中学教師を取材した。同氏は「人材はどの時代でも最も貴重な資源だ。日本が現在直面する様々な問題の根源も人材不足にある。経済面では、人材不足のために企業の経営は保守化し、国際競争の中で劣勢に置かれ、業績が下降する。政治面では、人材不足のためにリーダーは大局を総攬する気迫を欠き、長期政権を維持できず、国も自ずと長期的な計画や目標を欠き、国全体の発展がどんどん悪くなっていく。現在の日本は政治面でも経済面でも大きな智慧のある人材を欠いている」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年11月25日