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中日韓FTA:溝がどんなに大きくとも推進を

【中日対訳】

 第7回東アジア首脳会議が先日カンボジア・プノンペンで開かれ、中日韓は自由貿易協定(FTA)交渉を正式に開始した。中日韓FTAが今日の段階まで達するのは容易ではなかった。われわれは引き続き中日韓FTAの重要な意義を重視し、交渉の順調なスタートを積極的に促すべきだ。(文:李光輝・商務部国際貿易経済協力研究院副院長、梁明・同研究員。環球時報掲載)

 中日韓はアジア経済の柱であり、世界全体でも重要な経済体だ。しかも中日韓の経済的、貿易的結びつきは日増しに緊密化しており、互いに重要な経済貿易協力パートナーであり、ターゲット市場だ。FTAが締結されれば、人口15億を超える巨大市場が出現し、世界で人口の最も多い発展途上国と先進国による自由貿易圏となる。また、中日韓関係の強化は東アジアの経済統合プロセスを促し、貿易・投資障壁の撤廃、地域市場の拡大などの経済効果をもたらす。FTA締結は中国のGDPを1.1-2.9%、日本のGDPを0.1-0.5%、韓国のGDPを2.5-3.1%押し上げると予測される。

 中日韓FTAの締結は中国に重視すべきプラス効果をもたらす。第1に中国と日韓との間の貿易・投資障壁の撤廃に資し、中国の対日韓貿易・投資規模を拡大する。第2に中国と日韓の産業チェーンの合理的配置を促し、資源の利用効率を高める。第3に生産・貿易・福祉分野で相当のマクロ経済収益を中国にもたらし、雇用水準を高める。第4に中国がFTA戦略の実行を加速して、米国がアジア太平洋地域で推し進めている環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に対抗して、中国の利益の最大化を実現するのに役立つ。中日韓FTAはASEANプラス3(中日韓)および域内包括的経済連携(RCEP)の交渉・締結の基礎と前提であり、アジア地域の経済統合プロセスを加速する。これによってアジア諸国は域内経済統合で主導権を独占し、米国主導のTPPのアジアでのプレゼンスとの抑制均衡を図ることができる。

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