深刻な大気汚染 エネルギー構造の改善が解決の鍵に
中国の東部・中部の各都市が連日濃霧に包まれており、深刻な大気汚染に見舞われている。気候条件の変化に伴い、濃霧は最終的に解消されるだろうが、政府と国民の環境保護に対する関心は、風と共にかき消されてはならない。環境汚染は社会の生産と生活に深刻な影響を及ぼしており、人々の健康に危害を加えている。環境保護、美しい中国の建設は一刻の猶予も許されず、書面や口頭だけのものとしてはならない。人民網が伝えた。
霧は本来、一つの自然現象であり、古文書にも記載されている。詩人の朱自清が散文「荷塘月色」の中で描写した「青みを帯びた淡い霧が蓮池に浮かぶ」は、ぼんやりとした美しさを表現している。しかしながらこのほどの濃霧は、人々に美しい印象を与えていない。
今回は中国の大半が濃霧に覆われた。これは地上の風速の低下や高湿度など、自然条件と一定の関連性があるが、汚染物の排出量こそが深刻な汚染の張本人だ。北京市の環境保護部門は、石炭、自動車、工業、砂塵等の汚染物の排出量が増加し、今回の濃霧による深刻な汚染の根本原因になったと表明した。これは中国の環境保護事業にとって、深刻な警告である。
重点汚染企業の排出削減、施工会社の沙塵発生の防止、政府機関の一部の公用車の使用停止といった末端部の処理は臨時的な措置であり、長期的・効果的なメカニズムを形成しがたい。環境汚染の現状を改善し、環境悪化の流れを覆すためには、経済発展方式を徹底的に変化させ、エネルギー消費の増加をより良く抑制し、省エネ・排出削減を推進する必要がある。