中国移動、インターネット電話分野に進出
騰訊(テンセント)の無料メッセンジャーアプリ「微信」などのインターネットサービスの脅威に対応すべく、中国移動(チャイナ・モバイル)は、インスタントメッセンジャーアプリ「飛信」のテコ入れを行う一方で、自己革命に向け新たな方法を試みている。光明網が伝えた。
中国移動の完全子会社である中国移動国際有限公司が打ち出したインターネット電話・インスタントメッセンジャーアプリ「Jego」が1日、iPhoneやAndroidなどスマートフォン用アプリストアにアップロードされた。微信に良く似た特徴を持つこのアプリに、たちまち業界の注目が集まった。ただし、Jegoは大陸部では制限を受け、一部の機能が使えないという。
Jegoをインストールすれば、無料通話、インスタントメッセージの送信が可能となるほか、超低価格で他の携帯電話や固定電話に電話をかけることもできる。同アプリはまた、Jego電話、ビデオ通話、メッセージ送信などの機能も提供しており、Skypeや微信、Lineなど、他のOTTサービスを連想させる。
OTTは「オーバー・ザ・トップ」の略称で、「頭越しにサービスを提供する」という意味を持つ。OTTサービス提供者の多くは、通信事業者を飛び越え、ユーザーにアプリとサービスを直接提供している。
国内ではテンセントの微信が典型的な例で、2年も経たずにユーザーが3億人を突破した。微信の台頭に伴い通信キャリアのショートメッセージ・通話業務が減ったため、通信キャリアおよび監督管理部門から高く注目されている。
通信キャリアの音声通話収入の減少は世界的なすう勢となっている。Jegoの登場はやや遅れた感があるものの、OTTの打撃に対応するための通信キャリアの革命の手段と見られている。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年6月5日