フォーチュン・グローバル・フォーラム ブレア氏らが提言 (2)
◆Li-Kai Chen氏 中国は高技能人材の確保が不可欠
コンサルティング大手のマッキンゼー・アンド・カンパニーのLi-Kai Chen氏は、「当社の最新の報告書によると、経済構造のさらなるモデルチェンジと調整に伴い、中国の高技能人材の需要が激増する。中国企業は2020年に、1億4200万人の高等教育を受けた高技能人材を必要とする。労働者の技能を引き上げられなければ、中国は2400万人の人材供給不足に直面する。中国が2020年までにこの不足を補うことができれば、中国のGDPは、香港やイスラエルのGDPを上回る2500億ドルの成長を実現できる」と指摘した。
Chen氏はまた、「中国経済の発展は、安価な労働力に依存する段階を終えようとしている。中国は労働生産性を引き上げなければならない。労働者の数は減少しているが、その素養に対する要求が引き上げられている。技能はまた、高度成長する経済部門(ハイエンド製造業、卸売・小売業、保健、研修など)の需要に合致しなければならない」と述べた。
◆李晶氏 注目株の大胆な購入を提案
JPモルガン証券(アジア太平洋)の李晶董事総経理は同フォーラムの現場でインタビューに応じた際に、「中国の株式市場は注目が必要だ。金融危機以降、中国のGDP成長率は8%を上回っているが、株価は最安値を更新し続けている。米国の近年のGDP成長率は2−3%のみだが、株価は最高値を更新し続けている。この原因の一つは、中国の多くの企業(伝統的な鋼鉄・コンクリートなどの業界)で著しく過剰している生産能力だ。伝統的な産業の利益率が低下しており、これらの企業の利益がGDPと同時に成長していない。この構造が、政府の今後の構造改革により改善されることを期待している。米国の多くの企業の利益率は、いずれも同期のGDP成長率を上回っており、非常に効率的だ。米国のマクロ経済の成長率は高くないが、企業全体の成長ペースは速く、コスト削減・効率アップを重視している。これは米国の株価が最高値を更新している原因の一つではないかと思う」と分析した。
しかし李氏は同時に、「中国の株式は現在、実勢利回りが低いため、中国で注目株を大胆に購入することが可能だ。中国証券市場の実情は、『高度成長の中国経済・低価格の株式』だ」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年6月8日