日本の「鐘つき犬」 5年もお寺の鐘をつく
日本・広島県府中市に住むコーギー犬は、あるお寺の鐘をつくことで現地では有名だ。この6歳になる犬はここ5年、雨の日も風の日も毎日夕方寺に行って鐘をついているといい、寺の住職も「こんなに真面目な犬は見たことがない」と語る。
「マッシュ」という名前のこのコーギー犬の飼い主は、同市の真言宗安楽寺の檀家の一人で、寺の近所に住んでいることから、安楽寺や近くの神社が毎日の散歩コースになってる。飼い主は犬の散歩の途中で、神社へお参りするのが習慣だった。
日本の神社では本殿の前に賽銭箱が置かれ、その上に鈴紐がついており、参拝時には紐をひいて鈴を鳴らす。マッシュは飼い主が紐を引いて鈴を鳴らすのを毎日見て興味を持ったらしく、1歳過ぎのある日突然、紐をくわえて鈴を鳴らしたという。
コーギーは足が短いが、鈴に興味を持ったマッシュの好奇心の妨げにはならなかった。成長して体が大きくなるのにともないマッシュの「野心」も大きくなり、数カ月後には散歩の途中の安楽寺で突然鐘の方に駆けて行き、鐘の紐をくわえて鐘をついた。大きな鐘の音もマッシュを驚かすことはなかったらしい。
寺の鐘は神社の鈴とは違い、勝手に鳴らしてよいものではない。最初は寺に迷惑をかけることを心配した飼い主がマッシュの行動を止めたが、マッシュはきかずに寺に来るたびに鐘へと突進していったという。
マッシュが天候に関わらず5年間にわたって鐘をつき続けている微笑ましい姿は近所の話題となった。寺の住職は軽々ときれいな音を出すマッシュを見て「信心深い心がある」として、専属の鐘つき犬に任じた。今ではマッシュは飼い主とともに毎日夕方の決まった時間に寺を訪れて鐘をつき、現地の名物となっている。中国新聞網が伝えた。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年6月6日