翁震平氏、メタンハイドレート研究の加速を提言 (2)
日本は少し前、世界で初めて海底からのメタンハイドレート採掘を実現し、特殊技術を使ってメタンハイドレートからメタンガスを取り出すことに成功した。
翁氏はこのニュースに焦りを隠せない。「エネルギー戦略という点から見れば、メタンハイドレートのような未来の資源は、急いで研究を始めなければ戦略的な影響をきたす恐れがある」。
翁氏は、702研究所の深海設備開発における強みを活かし、できるだけ早く海底新エネルギーの開発を計画するよう主張している。
国家海洋局は今年、江蘇省で「海洋強国建設座談会」を開催した。内陸都市からの唯一の出席者となった翁氏は「江蘇省が筆頭となってメタンハイドレート採掘企業を設立し、採掘から運輸・販売にいたる一連の産業チェーンを形成するべき。これは早めに計画し、急ぎ実施しなければならない。日本はメタンハイドレートの研究に20年間を費やしてきた。米国もシェールガスの基礎研究から商業化まで20年かかった。イノベーションは一朝一夕でできるものではなく、長期的なたゆまぬ努力が必要だ」と指摘した。
702研究所がこのほど開催した江蘇省海洋設備産業技術協力連盟シンポジウムにおいて、翁氏は中国石油大学の陳光進教授を招き、「天然ガス水和物の利用とリスク制御」と題する報告を行い、メタンハイドレートの貯蔵と各国の現状について紹介した。翁氏はまた、702研究所の技術を背景とし、メタンハイドレートの採掘に向け、深海設備技術が抱える問題を提起し、参加者討論を行い、メタンハイドレートへの認識と理解を深めた。
翁氏は「私の考えが、多くの部門や弁公室の指導者および専門家・学者からの肯定と支持を得ることができてうれしい。今回の試験的応用では科学者も蛟竜号に乗って海底に潜り、メタンハイドレートの海底の出口である冷湧水孔の調査を行う」と語る。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年6月4日