ウェアラブルデバイス 市場繁栄の前提条件とは? (2)
当然ながらウェアラブルデバイスの将来性について、次の懸念を抱く人もいる。(1)バッテリーの問題。(2)大ヒット製品の不在。(3)高価格、コストパフォーマンスの問題。例えばGoogle Glassのバッテリーは一日ももたず、操作も音声が中心で、言葉が喋れない場合は機能が利用できなくなる。
上述した問題よりも最も重要なのは、倫理とプライバシーの問題だ。関連技術の設計によると、ウェアラブルデバイスを使用する際、利用者の言葉や表情、さらには一部の身体的特徴も記録される可能性がある。専門家は、「将来的にウェアラブルデバイスが世の中に氾濫すれば、自分の話が相手に証拠として記録されることを懸念するようになるだろう」と指摘した。これは杞憂ではない。実際に一部の店舗(カフェや映画館)では、「Google Glass使用禁止」の張り紙が出されている。これと緊密な関連を持つのは、政策と基準の制定だ。
また顔識別技術も大きな懸念となっている。同技術はストーカーの武器になる可能性があるからだ。当然ながら、微信(WeChat、中国版LINE)や陌陌(メッセージングアプリ)が批判されているように、技術の進歩は常に同様の懸念をもたらす。しかしプライバシー漏洩のリスクが抑えがたい条件下、ウェアラブルデバイスの安全リスクに対しては全面的に判断する必要がある。
中国発展改革委員会は10月に4G産業化に関する通知を出し、モバイルネットワーク向けのウェアラブルデバイスの開発・産業化の発展が提案された。百度や奇虎360などの企業のウェアラブルデバイスの進展は肯定されるべきで、より多くの優秀な企業の参与が期待される。しかしウェアラブルデバイス市場の繁栄は、次の3つの前提条件を満たさなければならない。それはユーザーエクスペリエンス、プライバシー保護能力、関連政策の制定だ。(編集YF)
*◆は口へんに古、●は口へんに冬
「人民網日本語版」2013年11月1日