有人潜水艇「蛟竜号」、6月に南中国海で調査実施
国家深海基地管理センターの劉峰主任は22日、有人潜水艇「蛟竜号」が年内に南中国海および北太平洋で探査任務を行うことを明らかにした。国家海洋局の公式サイトが伝えた。
劉主任は「蛟竜号」の今年の任務について、「我々の今年の主な任務は、『蛟竜号』の試験的応用だ。『蛟竜号』は今年6月、第31次海洋総合科学観測に参加し、南中国海深海の科学計画を実施する。南中国海の形成、発展、将来のすう勢の研究に向け、データを提供する」と述べた。
このほか、「蛟竜号」は7月には太平洋へ向かい、北東太平洋の多金属団塊資源契約区で調査を行った後、コバルトリッチクラスト資源区でも調査を行う。調査期間は100日あまりで、9月末には青島に帰還する予定だという。
劉主任は、「多金属団塊資源契約区では、水文、地質、環境、生物など全方位的な調査を行う。我々が調査するのは契約区内の小さな区域で、将来的にはここが中国の試掘区になる予定だ。現在、深海資源の採掘を行っている国はまだない。中国も深海資源について長期的な探査・研究を行っていくことになるだろう」と述べた。
同センターでは現在、自主的に育成したプロの潜水士がわずか2名しかいないため、今年は第2弾となる潜水士募集を行うという。劉主任は、「今回の募集では女性2人を含む6人の新人を募集する計画だ。募集のプロセスやスケジュールを含む、トレーニングプランはすでに完成しており、現在上級部門からの認可を待っている」と語る。
劉主任はこのほか、「国家深海基地は今年5月に着工し、2014年末には使用が開始する。この際、埠頭や深海設備のメンテナンス場、大型の試験水槽、研究オフィスビル、潜水士のトレーニング施設および生活エリアなどの使用が始まる。我々は既存の埠頭に改良を加え、使用海域を増やすこと無く3つの停泊位置を追加した。これにより、停泊位置が5カ所となった」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年1月25日