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各地で繰り広げられるトップレベルドメイン争奪戦

 「.cn」や、「.com」は見慣れたドメインだが、「.nyc」というドメイン名を聞いたことがあるだろうか?海外ニュースサイトの報道によると、ドメイン管理団体ICANNはこのほど、ニューヨークのトップレベルドメイン「.nyc」を承認し、ニューヨークは独自のトップレベルドメインを持つ米国初の都市となった。人民日報海外版が伝えた。

 ドメイン名は個々のコンピュータの位置を識別する名称で、数字だけのIPアドレスとは違い、アルファベット、数字、一部の記号などからなる。ドメイン名は家の住所のようなもので、これがあれば誰でもその場所に簡単にたどり着くことができる。トップレベルドメインはドメイン名の最も右側の項目を指す。

 主なトップレベルドメイン資源が枯渇しつつある今、唯一性・革新性などの特徴を持つ新たなトップレベルドメインが、各企業・組織から高い注目を集めている。

 ブルームバーグニューヨーク市長は2日、「独自のトップレベルドメイン『.nyc』を持つことによって、ニューヨーク市はデジタル分野の先端に立ち、市内の小規模企業には新たな機会が創造される」と語った。現地の人々や企業は、一定額の費用を払えば、「.nyc」ドメインのウェブサイトを持つことができる。世界的に有名なニューヨーク市の独自ドメイン名は、高いブランド価値を持ち、巨大な経済効果がもたらされるだろう。

 現在までに、ニューヨークの他にロンドン(.london)、パリ(.paris)などのトップレベルドメインが審査を通過している。

 一方、大企業間のドメイン争奪戦では多くの「けが人」が出ているようだ。海外ニュースによると、今月上旬、ロレアルの5つのトップレベルドメイン申請が却下されたほか、メディア大手のディマンド・メディアが巨額を投じて申請した「.bar」も使用範囲が広すぎることを理由に却下された。ドメイン投資が高リスクであるにもかかわらず、各企業が投資を続けていることからも、ドメインのブランド価値と潜在力の高さが伺える。

 アルファベットのドメイン名が市場を独占していた現象は過去のものになりつつある。今年4月、ICANNの一次審査を通過したドメイン名リストには中国語、日本語、ロシア語、アラビア語など、英語以外のドメイン名も多数含まれていた。各国は自国の言語のトップレベルドメイン申請と使用を国家戦略に組み込み、高く重視している。中国語のドメイン名が承認されれば、米国を頂点としたインターネットの発言権の構造が瓦解されることになる。

 ドメイン名戦争の最前線では、都市、企業、言語間の争いが次々と生じている。しかし、ドメイン名取得には相応の条件が必要だ。専門家は、「新たなトップレベルドメインは大きなビジネス価値を持つが、申請には複雑な政策とプロセスがからみ、申請する側にも高い運用?保守技術と運営水準が求められる」と指摘する。着実に足場を固めながらいかに先手を取るか。これは各方面にとって大きな試練となる。(編集SN)

 「人民網日本語版」2013年7月11日

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