東日本大震災による漂流ゴミ 外来種が北米の環境の脅威に
2011年の東日本大震災と津波によって流された漂流ゴミが、北米西海岸に到達している。カナダ環境省の関係者は30日、「漂流ゴミに付着する侵略的外来種は、これらの地域が直面する最大の脅威だ」と表明した。新華社が伝えた。
カナダ環境省の関係者は、バンクーバーで開かれた地震による漂流ゴミの処理に関する発表会で、「海岸に出現している種とゴミの多くは、漂流が予想されていたものだ。しかし懸念すべき種が、2−3種漂流しており、詳細な情報を分析中だ」と語った。
同氏は、「世界のある地方の生態系における種が、異なる生態系の中で生き残った場合、それまでの生態系のバランスを崩すことになる。これはカナダと米国にとって、最大の環境リスクだ」と指摘した。
2011年3月に東日本大震災と津波が発生し、約150万トンのゴミが太平洋に流された。同年6月より漂流ゴミが北米の海岸に到達し始め、カナダのブリティッシュコロンビア州、米国のアラスカ州、ワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州などが影響を受けた。
同氏は、「現在までに分析したサンプルからは、放射能汚染の傾向は見られていない。これらのゴミは福島原発事故の発生前に、すでに太平洋に流されていたためだ」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年8月1日