四川地震、専門家が断裂帯との関連性を指摘
北京時間の20日午前8時2分(日本時間同9時2分)、四川省雅安市蘆山県でマグニチュード7.0の地震が発生した。震源の深さは約9キロ、多数の死傷者と甚大な物的被害が出た。広州日報が伝えた。
中国地震台ネットワークセンター地震予報部の蒋海昆副主任は、「今回の地震は竜門山断層帯の南側で発生した。竜門山はバヤン・ハル(巴顔喀拉)山脈の東側に面しており、南東方向には地盤の丈夫な四川盆地がある。プレートが押し合うことで、バヤン・ハル山脈の地質活動が妨げられ、断層が形成された。竜門山の断層には4つの大断層があり、全長は約500キロメートル以上に達する。歴史的に見るとこの地域で地震が発生する頻度は高くないが、いずれも大規模で、マグニチュード8.0の◆川地震が起きたこともある」と指摘した。統計データによると、1900年より現地ではマグニチュード5.0以上の地震が12回発生しており、そのうち6.0−6.9の地震が3回発生した。最大級の地震は、2008年に発生したマグニチュード8.0の◆川地震だ。
中国地震台ネットワークセンターの研究員、地震首席予報士の孫士●氏は、「竜門山の断層は活動が活発で、かつ断層帯全体の活動が均一的ではない。断裂帯の活動は近年、主に中部・南部で発生しているが、1960-70年代は主に北部で発生していた」と指摘した。
中国工程院院士、広州大学工程耐震研究センター主任の周福霖氏は、「◆川地震と雅安地震には断層の関連性があり、両地は竜門山断層の中部に位置する。◆川地震の発生当時、地震は◆川から北に発展していったが、雅安は◆川から南に位置する」と述べた。
周氏は、「現地はかつて地震活動が安定した地域であり、過去に大地震が発生したことは少なかった。しかし◆川地震より、同断層は安定した断層から不安定な断層に変わり、エネルギーが放出されるようになった。エネルギーがどれほど放出されるかについては、現在の技術水準では正確に判断できない」とした。(編集YF)
*◆はさんずいへんに文
●は金へんに宏
「人民網日本語版」2013年4月22日
四川省雅安市でM7.0の地震発生