中国宅配業者 無人機の使用を開始
頭上を小型機が通過したが、なんと宅配便だったとは--あるネットユーザーがこのほど、中国民間宅配大手の順豊エクスプレスが無人機を使い宅配便を届ける写真を投稿し、広く注目を集めた。羊城晩報が伝えた。
順豊エクスプレスの関係者は、「当社はすでに無人機による宅配の試験を実施しており、純粋な試験段階を終え、一部地域(主に交通の不便な過疎地)での試行を開始している」と語った。例えば東莞市の松山湖では、湖を迂回して宅配便を届けると効率が低いが、無人機を使えば湖を跨ぐことができる。この無人機は8枚のプロペラを持つ小型機で、飛行高度は約100メートルに達し、軽い荷物を運ぶことができる。
上述した関係者は、「今後は条件を満たす地域での使用範囲を拡大し、効率を高め、人件費を削減する」と述べた。宅配業界の有名な専門家、中国快遞諮訊網チーフコンサルタントの徐勇氏は、無人機による宅配について「現時点では、業界内のすう勢になることはない。この手の無人機は専門的な操作とメンテナンスが必要で、コストが割高だ。中国の低空域の飛行はまだ完全に開放されておらず、政策面で一定の規制がある。順豊エクスプレスが過疎地で使用したとしても、過疎地は宅配便の需要があまりないため、条件を満たす地域は多くない。設備のメンテナンスや償却を加味すると、この無人機の宅配のコストは1回当たり約300元(約4800円)に達するだろう。これを消費者に転嫁しないとしても、企業のコスト圧力が拡大するため、普及は困難だ。しかしながら、順豊エクスプレスのイノベーション精神は奨励されるべきだ」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年9月5日