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中国のハイエンド設備製造 熱処理技術がボトルネックに

 このほど発表された「世界主要ロボット生産メーカーの中国市場における発展状況の調査」によると、中国と先進国の工業用ロボット製造技術の格差は絶えず広がっている。中国工程院院士、中国機械工程学会熱処理学会理事長の趙振業氏は、「十分な重視と関連する技術発展のロードマップが不足しているため、熱処理技術が周辺化・付属化している。これにより中国ハイエンド機械設備は、コア部品の製造のボトルネックを受け輸入に依存し、他者からのコントロールを受けている。これは計り知れない経済損失をもたらしており、さらに業界の安全を著しく脅かしている」と指摘した。中国科学報が伝えた。

 中国の設備製造業は毎年平均17%のペースで急速に成長しているが、コア部品の寿命が短く、信頼性が低く、重量があることが、中国ハイエンド機械設備の発展を抑制する「3大課題」となっている。大型設備の場合、目立たないコア部品が、設備全体の寿命と極端な環境における稼働能力を左右する。データによると、一般的な機械の故障原因の50−90%、航空機の故障原因の80%以上がコア部品の疲労と関連している。多くの航空機事故における技術的な故障は、いずれもコア部品の疲労によって生じている。

 専門家は、全国的な熱処理技術に関するロードマップの制定が発展のカギとなると指摘した。熱処理技術は先進材料の性能を極限まで引き上げるため、国家クラスの中核的な競争力とされるが、同技術は現在十分に重視されていない。中国の熱処理場の数は近年急増しており、熱処理産業が活況を呈している。しかし多くの熱処理場は技術力が低く、設備が立ち遅れている。

 技術面の不備は、産業界の過当競争、粗悪品の大量生産といった現象を招いている。一部地区の熱処理専門場は盲目的に発展し、悪性の価格競争を展開し、ハイエンド設備製造の要求をまったく満たしていない。上海交通大学の教授である潘健生院士は、「熱処理技術そのものの生産額は、製造業の数パーセントしか占めない。しかしその技術水準の程度は、設備全体の付加価値を数倍から数十倍に変化させる」と指摘した。

 中国機械工業協会副会長、教授級高級エンジニアの朱森第氏は、「先進的な熱処理技術は、先進材料・ハイエンド設備製造業の競争力の中核となる要素だ。工業先進国が熱処理技術で優位を占めているのは、整った熱処理技術のロードマップを制定していたためだ」と語った。

 専門家は、中国産業界が即効性の高い、質を重視しない技術に依存していることを懸念している。「便利な」技術ばかりに注目すれば、イノベーション意識が欠如する。そうなれば中国は、「立ち後れ-導入-立ち後れ-導入」という悪循環から脱却できないだろう。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年9月5日

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