第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)開催期間中に日本の安倍首相が行った太平洋とインド洋の航行の自由の確保に関する不当な発言に対し、28日、外交部(外務省)の張明副部長(外務次官)が反論した。新華社が伝えた。
27日、ケニア首都のナイロビで行われた第6回アフリカ開発会議の開幕式で安倍首相は「日本は太平洋とインド洋、アジアとアフリカの交わりを、力や威圧と無縁で、自由と、法の支配、市場経済を重んじる場として育て、豊かにする責任を担っている」と演説した。
これを受けて28日、同会議の閉幕式に招かれた中国外交部の張明副部長は取材に対し「2015年の中国とアフリカの貿易総額は1800億ドル(1ドルは約102円)に達している。その中国とアフリカの貿易の大部分が海上運輸を利用しており、つまりインド洋と太平洋を航行している。中国はアフリカだけでなく、中東や欧州との貿易においてもこの航路を使用しているが、長年にわたりこの海域の航行の自由に問題が生じたことは無い」と語った。
張副部長はまた「日本政府はアフリカ開発会議に先立って行われたハイレベル会議においてもすでにいわゆる航行の自由問題に関し発言しており、アフリカ開発会議の政治色を強める意図があった。しかし同会議では発言したアフリカ諸国の全てが同会議の政治色を強めることに反対と拒否を示しており、最終的に日本側は妥協し、関連する内容をその提案の草案から削除した。これは公正さが全ての人の心の中にあることを示していると思う」と語った。
張副部長は現在のアフリカに必要なのは主に発展と人々の生活の改善で、一部の人々がその他の地域の問題を持ち出し、アフリカの発展を妨げるのは間違っていると強調した。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年8月29日
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