近年、日本は次々と科学者がノーベル賞を受賞しているが、研究の成果は上の世代の科学者の功績によるもので、1980年代、90年代の日本の科学研究のレベルを反映している。したがって、日本の科学研究の現状は楽観視できるものではない。2010年から2014年までの日本の科学研究論文が全世界の科学研究論文の数に対する割合は2000年から2004年までの9.9%から6.3%まで低下し、論文の影響力を示す論文の引用回数も9.1%から6.3%まで低下している。そして若い研究者は功績をあげることばかりに焦る現象が現れ始めている。
大隈さんは一人でノーベル賞を受賞し、業界関係者もその結果を心から認めている。このことに関して、中国科学院広州生物医薬・健康研究院の裴端卿院長は、「これはオートファジー研究の分野においてずっと待ち望んでいた賞であり、みなが大隈さんに授与させたいと思っていた。この発見は細胞研究における一里塚的な成果の一つであり、細胞が必要となる物質を回収し、自己を再生する仕組みを明らかにした。オートファジーに関しては、数十年間にわたり細かな発見があった。フランスやベルギーの科学者がオートファジーに関するこのような現象に気づいたが、1980年代までに完全なシステムは一つも見られなかった。大隈さんは酵母を使った極めて巧妙な実験で、オートファジーの存在を証明し、さらにコントロールする遺伝子も見つけた。それゆえにノーベル賞を受賞できたのだ」と語った。(編集YK)
「人民網日本語版」2016年10月9日
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