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南京に暮らす日本人たちの生き様(一) (2)

人民網日本語版 2017年01月19日17:12

人口800万人ほどの南京市で生活する約500人ほどの日本人は、ほとんどの場合、大海原の中の一滴の水のように、全く目立たない存在だが、時として白い紙の上に落とした数滴のインクのように、ある特定の時ばかりは、非常に目立つ存在となる。

兎澤さんもそんな体験したことがあるという。それは2012年に、日本政府が釣魚島(日本名・尖閣諸島)を国有化しようとしたときだ。これが原因で多くの中国の機関や会社が突然、兎澤さんとのやりとりを拒絶するようになり、業務を続けることが不可能となってしまい、兎澤さんの南京にあった会社3社が閉鎖を余儀なくされた。しかし、兎澤さんは荷物をまとめて日本に帰国することはなく、すぐに新しい会社を立ち上げた。兎澤さんは南京を離れるつもりはないという。

毎年12月13日になると、兎澤さんには、自分が南京人ではないという事実を突きつけられる。そのためこの日は、兎澤さんは自分なりの方法で南京から完全に「消える」のだという。その方法とは、家でずっと寝たり、地方に出張するなどして、出来るだけ人々の前に顔を出さないようにするのだ。約80年前のその日、日本軍が南京に侵略し、約40日間にわたって市民を殺害し続けた。2014年から、その日は南京大虐殺犠牲者国家追悼日と法律で制定された。

兎澤さんが南京で暮らし続けてきたこの歳月の中で、日本企業の技術者に対する需要が大きい時期があり、その当時南京在住の日本人は800人に達していた。しかし、2012年に中日関係が緊張状態になると、その数は一気に300人ほどにまで落ち込んだという。しかしここ数年で、日本人の数は再び500人ほどにまで回復してきている。そのうちの半分は日系企業の従業員で、残りの半分は留学生や教師などだ。2016年初め、台湾地区の富豪・郭台銘会長が率いる鴻海集団が7000億円で日本のシャープを買収した。兎澤さんはそれからすぐに、シャープ南京支社で働く知り合いの従業員が次々と南京を離れたことを知ったという。


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