四川大地震きっかけに耐震構造「LIFE平方」開発
92年、孫さんは博士課程を修了し、九州大学で職を見つけて、「鉄筋コンクリート構造」の研究を始めた。そして、2006年、職場を神戸大学に移した。
08年5月12日、四川大地震が発生。孫さんはその1週間後に、帰国して被災地の映秀鎮を訪問した。被災地を訪問した孫さんは、一から立て直すほかない崩れ落ちた数多くの母屋を目にした。大地震にも耐えられる建物を作り、被災者が被災後一日も早く普段の生活に戻れるようにしなければと、孫さんは新型の耐震性構造の研究・開発をすることにした。
日本に戻った孫さんはすぐに研究に取り掛かった。取材で訪れた試験場には鉄筋コンクリートの模型がたくさん置かれており、「試験は基本的に成功」と孫さん。「この新型耐震構造では、一部の梁・柱を地震のエネルギーを吸収し、壊れてもいい部分として設計している。一部の梁・柱が壊れても、全体の構造としては大きな影響を受けないようになっている」という。
6年間試行錯誤して、孫さんは、これまでの「小さな地震では壊れることなく、中型地震では修理可能、大地震が来ても倒れない」という理念に革命をもたらし、「大地震でも修理可能で、中型、小型地震ではびくともしない」という新しい理念をもたらした。これにより、「まずは命を守る住宅」から「生活を確保できる住宅」にレベルアップした。孫さんはこの新型耐震構造を「ライフ平方」と呼んでいる。
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